575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

涼風は束の間    鳥野

2008年08月26日 | Weblog
体温を越える暑さが続いた今年の夏。
「暑いですね」の挨拶もうんざりでした。

残暑はまだまだ、と覚悟していた23日の予報が、最高25度、耳を疑いました。
真実、この朝は久しぶりの涼風、薄い夏掛けでは心許ない夜明けでした。

ニュースによれば、この日は二四節気の「処暑」。となれば天の配剤の妙です。

節気は太陽の動きに従って1年を24等分したもので、中国の戦国時代、つまり紀元前400年のころに決められたといいます。
日本では江戸時代の暦に使われ始めました。

もとが中国ゆえに日本の気候とは矛盾するため、「雑節」として土用、八十八夜、入梅、二百十日などいくつもを追加。
さらに、「本朝七十二候」なるものが登場して、桃始笑、雷発声、涼風至、などが列記されました。

節気は、俳句の季語の拠りどころでもあって、興味深いものです。

 ・ 夏は逝く わが家はきのう月光にきょう霧雨につつまれて暮れ  三枝昂之

 ・ 老犬の処暑の大地にはらばひて  細谷喨々
コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする