575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

立春      遅足

2011年02月04日 | Weblog
暦通りに春がやってきました。
昨日は節分。
鬼は外、と鬼に出て行ってもらいました。
 
  まっすぐに春立ち仔犬の耳たてり  遅足

     

このところ大寒の句を楽しんできました。
みなさんの句を読んでいたら、虚子にも
大寒の句があることに気付きました。

  大寒の埃の如く人死ぬる 虚子

最初に読んだ時は、これはないでしょう?!という印象。
こんなに、あっけらかんと人の死を詠んだ句は知りません。
見舞いに行ったら、病人が亡くなっていた時の句だそうです。

考えてみれば、人生は無常。そして無意味。
お釈迦様も、人生の意味について、あれこれ悩むことは
止めておいたほうが良いと、仰っています。

しかし、最近、無意味だからこその味わいもあるのでは?
と思うようになりました。
虚子に、こんな句もあります。

  三つ食へば葉三片や桜餅  虚子

アタリマエのことを詠んだ句ですが、
あまり生マジメに読まずに、そうなんだよね、と
楽しめば、結構面白い句とも思います。
この句の言っていないこと。
それは桜餅を3つも食ったのは私。
その私の気持ちを推測して楽しむのも俳句の楽しみ方。

老子のような境地というのかな?





コメント (1)
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空き缶を捨てに行きたる余寒かな    朱露

2011年02月04日 | Weblog
         三百歩の所に空き缶の捨て場がある。
         私の分担だから誠心誠意捨てに行く。
         殆ど缶ビールの缶だから当然のこと。
         「空き缶」と「余寒」の脚韻に注意。

                   



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