575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

いかなごの被爆しなほも透きとほり   潮昭一

2011年05月02日 | Weblog
ある新聞の俳句欄でみつけた一句。

良い句ですね!!   遅足


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生まれたての蛇を夫婦で睨みつけ     朱露

2011年05月02日 | Weblog
    1メートル半の塀の上に子蛇が居た。 
    我々には眼の位置なので楽に睨んだ。
    ヤツは強烈な殺気で金縛りになった。
    殺してもつまらないので殺気を解く。

             



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幼子を幼子がみるチューリップ   遅足

2011年05月02日 | Weblog
船団・星野ドクターの診断です。

「を」と「が」の順序に注目しました。
幼子を、を冒頭に置かれますと、
読み手は無意識に自分を主語として読んでしまいます。
そのように自分が幼子を見ていると認識して読み始めますと、
次に来る「幼子が」によって、
自分(大人)と同じように幼子を見ている「幼子」の発見が
より新鮮なものになるような気がしました。

ありがとうございます。

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春灯おのが胸にも詩ごころ  静荷

2011年05月02日 | Weblog
作者は、最初上五を、春風や、としていたそうです。
その後、春灯、に変えました。

春風、と言われると、こころ弾む感じがしますし、
道を歩いていて、思わず、鼻歌が・・・。

一方、春灯、とあると、詩の内容も抒情的なものに思えます。
歌も長調から短調に変わるかも知れません。

春灯の方が、詩心がぽっと点る感じがあって
俳句らしいかもしれませんね・・・

長調で、3拍子の季語はありませんかね?

                    遅足



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落日の影包み込む春の海 立雄

2011年05月02日 | Weblog
春の海に、今、太陽が落ちていこうとしています。
やがて、最後の光が沈み、
たちまち、周囲は闇に包まれてゆく・・・
そんな荘厳な一瞬を詠んだ句です。

作者は尾道生まれ。
こういう風景は見慣れたものだったのでしょう。

この句の主語は一体、どちらなんでしょう?
落日の影(闇)が、春の海を包み込んでいくのか?
春の海が、落日の影(ひかり)を包み込んでいるのか?

段々と暗くなっていく海と空。
そして海と空との境界も消えていく・・・
昼間、ふたつに分かれていたふたつの世界が、
また闇という一つに戻っていく。
毎日、繰り返される宇宙のドラマ。

どちらが主語ということのない、
原初の姿を表した句ではないでしょうか。

                  遅足

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