575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

自由律俳句   麗

2011年05月05日 | Weblog
GWいかがお過ごしですか?
最近のマイブームはお笑い。個人的にはサンドウィッチマンが好きです。

さて、若手お笑いコンビの「ピース」をご存じですか?ピースのお一人、太宰治を尊敬する読書家の「又吉直樹」君(髪の毛の長い方)が自由律俳句の本を出しました。

「せきしろ」さんという文筆家と一緒に出した「まさかジープで来るとは」という一冊です。
俵万智さんが「ストーリーはないのに物語がある」と絶賛の自由律俳句。

タイトルの「まさかジープで来るとは」は、せきしろさんの一句。
どういう状況でジープでどこに来たのでしょう?又吉さんの俳句は

   家にいると決めた日の夕焼けが誘う


   どのように褒めていたのかもっと詳しく


   カゴの中身でカレーとばれないか


   「で」という顔で待たれている


   サラダは取り分けてくれたが


などなどお笑いならでは笑いあり孤独を味わう一句あり。その後が知りたくなる自由な俳句。
人を笑わせる人の繊細さが見え隠れします。堅苦しくなく寝ころんで読める一冊です。あさって初めてお笑いのライブに行きます。ナイツがでます。楽しみ。
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朧夜や時計鳴り出す骨董屋  値遇

2011年05月05日 | Weblog
今も骨董屋さんは、街の片隅にひっそりとお店を開いています。
春の朧夜。その薄暗い部屋に、ぼんやりと時計がかかっている。
誰もねじを巻いていないのに、突然、時を打つ。

ちょっと怖いミステリーのような句。

小学校の3年生の時に聞いた「ふとん」の怪談。
旅人が蒲団に入って眠ろうとすると・・・
「お兄ちゃん、さむいよ」という声が聞える。
この蒲団、両親を亡くした幼い兄弟の最後の財産。
高利貸しが二人を蒲団から引き剥がして・・・
というお話し。

担任の先生が病気で、お休みとなり、
代わりの先生が話してくださった。
いまだに時々、思い出します。

子供時代の家には柱時計があり、ねじを巻くのが父の役目。
出張などで、ねじのゆるんだ柱時計。
ふいに鳴り出した記憶があり、時計は生きているように感じました。

朧夜には、骨董屋さんに、なにか生き物がやってくるかも。
 
                    遅足







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