575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

百合の根の甘味戦後が巡り来る    朱露

2011年05月22日 | Weblog
   歳時記の夏を見ていたら百合に会う。
   百合と来れば花じゃなく根の甘さだ。
   戦中戦後のヘンな甘さがサッカリン。
   この音で戦争のバカらしさが分かる。

             


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

五月 薔薇と俳句 ぐ

2011年05月22日 | Weblog
★庭にも公園にも薔薇が真っ盛りです。
 薔薇の句を満開にしてみました。
 お好きな花をどうぞ。


花嫁の
 総身ひかり
 薔薇に佇(た)つ
            柴田 白葉女


 己が活けし
 薔薇へ礼して
 わが少女
            田川 飛旅子


 愁ひつつ
 岡にのぼれば
 花いばら
             蕪 村 

薔薇呉れて
 聖書かしたる
 女かな
            高浜 虚子


 馥郁と
 因習の村
 今朝の薔薇
            成木 文


 薔薇培(つく)り
 詩をつくりみな
 若きひとよ
            中尾 白雨

全輸血
 了りぬ薔薇を
 換へくれぬ
             石田 波郷


 薔薇大輪
 稚ければ神
 召されしや
             角川 源義


 テームスの
 ふなびとに寄せ
 窓の薔薇
             京極 紀陽


垣の薔薇
 白きがちりて
 怪しろし
           水原 秋桜子


 噴水に
 花薔薇もろく
 なりにけり
           佐々木 有風


 花うばら
 ふたたび堰に
 めぐり合ふ
           芝 不器男 

 饒舌の
 ひとに日曇り
 花いばら
           原 コウ子


 青空の
 青ふかく薔薇
 傷みけり
           木下 夕爾

 名は忘れ
 同窓の笑い
 薔薇の部屋
           成木 文


 とほるとき
 こどものをりて
 薔薇の門
            大野 林火

野いばらの
 水漬く小雨や
 四つ手綱
           水原 秋桜子


 野茨や
 たなご釣りしに
 堰の跡
           石塚 友二

 ばら剪(き)つて
 すでに短命
 にはあらず
            寺田 京子


 海光に
 薔薇に眩しき
 家ばかり
            村岡 籠月


 薔薇の土
 誰か訪ひくる意
 にしつとり
            野沢 節子 

 ひとところ
 野薔薇散り敷く
 谷の道
            川崎 展宏

 捨仔犬
 をりて川辺に
 野ばらの香
            北原 李枝子


 花いばら
 そこはかとなく
 関の跡
            佐藤 漾人

 人の恋
 見て来て薔薇に
 立ちすくむ
             菖蒲 あや


 胸移しに
 嬰児抱きうけ
 薔薇夕べ
             山本 馬句


 花いばら
 故郷の路に
 似たるかな
             蕪 村



































コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする