575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

鷺の曳く一筋の水脈晩夏光  等

2017年08月13日 | Weblog
この句のキイ・ワ-ドは「水脈」。
「すいみゃく」と読めば、地中を水が流れているみち。
あるいは、舟が通るみちを意味します。

「みお」と読むと、海・湖・川で、流れの作用で
底がみぞのように長く深くなった部分。船の水路になります。
そこから、船の通ったあと、航跡を意味します。

この句では、「みお」と読み、航跡という意味で使われています。
川の流れの中に立って魚を狙っている鷺。
その脚を舟に見立てて、水脈を曳く、と詩的に表現した句です。

じっと魚をねらって立ち尽くす鷺。
晩夏の光のなかの鷺はシルエット。
足元の水脈がキラキラと輝いています。
映像のしっかりした美しい晩夏の句です。  遅足


コメント
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