575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

千枚田数へて先は夏の海  結宇

2017年08月01日 | Weblog
目の前の千枚田に、前に思わず「1,2,3・・・」と指を折る。
ついにその先は夏の海に・・・。情景を描いて見事です。

能登半島を訪れた時の句だとのこと。
そうすると、石川県輪島市白米町の千枚田でしょうか。
2001年に、国の名勝に指定されています。

私の記憶にあるのは、長野県姥捨の千枚田。
まだ中学生の頃、中央線の夜行列車で長野へ。
途中、一か所だけ列車の進行方向が変わる駅があって、それが姥捨。
姥捨伝説の地であり、千の田に千の月の映る名所として知られていました。

  姨捨山に見ゆ千枚田たにし鳴く 判治遼

全国各地にあった千枚田も、今は数えるほどです。
愛知県にはただ一か所、新城市に四谷千枚田が残っています。
昔、訪れた時は耕作放棄された田もありましたが、
今では、都会の人達が応援、自然と親しむ場ともなっているとか。

                     遅足

コメント
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