夕日を浴びた地蔵が赤く染まっている情景が浮かびました。
そして鬼灯の赤。同系色で揃えた一句だと思います、と紅さん。
子供の頃のことですが、お寺に六地蔵があり、
まずお辞儀するようにと、教えられました。
六地蔵が何者かを知るのは、後になってからですが、と結宇さん。
この句に詠まれたのは名古屋・覚王山日泰寺のお地蔵さま。
お堂などもあり、かなりの数にのぼるとか。
夕方、そのお地蔵さんの足元を照らすように鬼灯が一本。
上から下への動き、そして「鬼灯」という表記。
この世を超えた独特の世界を生みだしているようです。
同じ作者の作。
木下闇地蔵の帽子漂へり
これも下五の「漂えり」に生の不安感が感じられます。(遅足)