575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

新涼や土偶の足のたくましき  麗子

2019年09月17日 | Weblog

「新涼」は、秋になって感じる涼しさのこと。
「涼し」は、夏の季語で、暑さの中で感じられる涼しさを言います。

この土偶は長野県の尖石縄文考古館の「縄文のビーナス」。
妊婦をかたどったといわれるもので、たくましい足をしています。

足がたくましいのは、なぜ?
八ヶ岳の野山を駆けて狩をする男たち。
土の産み出すいのちを収穫する女たち。
生きていくために足はしっかりと土を掴んでいます。
そこに美を感じた縄文人は、あのビーナスを産み出したのでしょうか。

高原の涼しい空気のなかに立った作者。
踏みしめているのは、縄文時代の土であることに気づきました。(遅足)

コメント
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