575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「秋風」句会近づく。  遅足

2019年09月09日 | Weblog

9月の句会が近づいてきました。
今回の題詠は「秋風」「色なき風」「風の色」です。
秋は日本の風土にぴったり。
秋の風は、昔から歌に俳句に詠まれてきました。

  秋風や藪も畠も不破の関  芭蕉

中国では秋の色は白とされ、これを取り入れた日本の歌人たちは
「色のない風」と言い表しました。

  吹き来れば身にもしみける秋風を色なきものと思ひけるかな  紀友則

  物思へば色なき風もなかりけり身にしむ秋の心ならひに  久我太政大臣雅実

そして寂しい身にしむような風を本意とするようになりました。

  籠らばや色なき風の音聞きて  相生垣瓜人

  欄干に寄れば色なき風のこゑ  深沢暁子

「風の色」もこれと同じようにあつかわれているようです。

  金木犀散るとき風の色となる  大塚とめ子

この他「素風」「金風」とも言います。
日本人は本当に秋風が好きだったんですね。

関東には台風。みなさん大丈夫でしょうか?
名古屋は朝から気温があがり、37度とか。
せめて扇風機を回して、秋風の句をつくってみます。
コメント
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