9月の句会が近づいてきました。
今回の題詠は「秋風」「色なき風」「風の色」です。
秋は日本の風土にぴったり。
秋の風は、昔から歌に俳句に詠まれてきました。
秋風や藪も畠も不破の関 芭蕉
中国では秋の色は白とされ、これを取り入れた日本の歌人たちは
「色のない風」と言い表しました。
吹き来れば身にもしみける秋風を色なきものと思ひけるかな 紀友則
物思へば色なき風もなかりけり身にしむ秋の心ならひに 久我太政大臣雅実
そして寂しい身にしむような風を本意とするようになりました。
籠らばや色なき風の音聞きて 相生垣瓜人
欄干に寄れば色なき風のこゑ 深沢暁子
「風の色」もこれと同じようにあつかわれているようです。
金木犀散るとき風の色となる 大塚とめ子
この他「素風」「金風」とも言います。
日本人は本当に秋風が好きだったんですね。
関東には台風。みなさん大丈夫でしょうか?
名古屋は朝から気温があがり、37度とか。
せめて扇風機を回して、秋風の句をつくってみます。