575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

9月句会の投句が集まりました。  遅足

2019年09月18日 | Weblog
名古屋は朝から小雨。昨日あたりから涼しくなりました。
さて、今回の題詠は「色なき風」「風の色」。「秋風」のことです。
どの句に秋の女神は微笑んでくださるのでしょうか?


題詠

①晩鐘や色なき風に響きおり
②乱読のページめくるか秋の風
③エアコンの風は何色秋暑し
④窯跡に拾うひとひら風のいろ
⑤風景画絵筆自在に風の色
⑥見舞不要の友の便りや秋の風
⑦手のひらの透けて色なき風の過ぐ
⑧子供らの声高らかに秋の風
⑨秋風や先祖のそばの犬の墓
⑩秋風やわが身の憂い奪いされ
⑪薬師寺塔あかねだちたる風の色
⑫色なき風光る鋼の大正池
⑬秋風や嬉し寂しい滑り台
⑭追憶のメモリー起動秋の風
⑮路地の奥露草色の風揺れる
⑯狭き門色なき風の濁りけり
⑰服そろえ秋の初風松メール
 

自由題

①尾を振りて仔犬先ゆく涼新た
②名月や少なきを知る残時間
③白驟雨エッシャーの街彷徨いて
④技師気取る幻燈会の夏休み
⑤月明に昼の暑さの遠退けり
⑥身の丈を少し縮めて秋の風
⑦夏蝶の一頭今日もわが狭庭
⑧旅かばん色なき風を道連れに
⑨彼岸花千手観音への古道
⑩ホスピスの主<あるじ>待つ庭すすき揺れ
⑪秋の川水底はつ葉転び舞う
⑫ヴィオロンのしらべ幽かに萩の寺
⑬時かわり みんみん蝉よ 久しぶり
⑭秋光や棒高跳びの空を蹴る
⑮いわくありきちきちばった跳ぶ売地
⑯星月夜一人住まいの古刹かな
⑰口紅は秋の新色自信満つ
コメント
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