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「だしぬけに ポトリと言って 落椿」
散文のような文体。
中七の擬音も是非がわかれるでしょう。
しかし、下五まで詠み切ってからの余韻が心地よく、
落椿の息遣いまで聴こえるような佳句。
下記は中国の孟浩然が詠んだ漢詩「春暁」です。
4つの句は「絶句」8つは「律句」となり「春暁」は
絶句の5文字なので「五言絶句」といいます。
また、漢詩はリズムが出るように同じ響きの言葉を
句の最後に置きます。
「春暁」では「暁」<Gyou>「鳥」<Chou>「少」<Shou>
となり、これを「押韻」<おういん>といいます。
押韻は、俳句に大きな影響を与えたといわれています。
<白文>
春 眠 不 覚 暁
処 処 聞 啼 鳥
夜 来 風 雨 声
花 落 知 多 少
<口語訳>
春の眠りは心地よく、夜が明けたのも気づきません。
あちらこちらから、鳥の囀りが聞こえてきます。
そういえば、昨夜は雨の音がしていました。
いったい、どれほどの花が散ったのでしょうか。
とまれ、古今を問わず、春は眠気を誘うようです。
そのため、仮寝から幻想を詠み込んだ俳句も多く、
春は、白昼夢の季節なのかもしれません。
「落椿 ほどの深淵 白昼夢」 <高澤晶子>
遅足氏の代筆。駄文お許し願います。<殿>