575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

早春の伊吹山今動かんとす   麗子

2020年03月25日 | Weblog


冬は雪におおわれ静かだったが春になり雪も溶けて、
今にも動き出しそうな様子がわかる,と幸泉さん。

伊吹山は雪も融け、木々も芽吹きの色、まさにこれからが春の到来です。
大きくドッシリした良句です。等さん。

作者は、こう書いています。
コロナウイルスの勢いは止まらず。大阪へは車で行きました。
母が転院しましたが、コロナの影響で面会もできなくなりました。
いずこもストレスです。今月も粛々と。

素晴らしい詩的センスの句です。
山が動いた。社会党の委員長・土井たか子さんの言葉を思い出しました。
与謝野晶子の詩「そぞろごと」の冒頭「山の動く日来たる」をふまえているそうです。
こんな昔のことを思い出したのはわたし遅足です。


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春告げ鳥乾び(カラビ)ザクロを縁枝(ユカリエダ)  結宇

2020年03月25日 | Weblog


春告げ鳥は、鶯(うぐいす)のこと。
梅の花が咲くころに春を告げるように鳴き声が聞こえてくることから。

 鴬の谷よりいづる声なくば春来ることをたれか知らまし

鴬が谷から出てきて鳴く声がもしないのならば、春の来ることを誰が知るだろうか。
誰も知らないだろう。
古今和歌集の大江千里の歌です。

鶯は梅の枝に止まっている絵も描かれてきました。
作者は、このような伝統的な美意識にヒトヒネリを加えます。
ひからびた石榴の枝に取り合わせたのです。

         

ここでクイズです。
春告げ魚。春告げ草。という言い方もあります。
何でしょう?(遅足)




コメント (2)
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