何とはかなく心に響く一句でしょうか。「うっすら」が効いています。まずは皆さんのコメントからご紹介します。
殿様:「淡雪」の意は「うっすら積もり溶ける」中七の「うっすら哀し」韻が潜んでいるのでしょうか。句の奥深さがさまざまな人の共感を得るでしょう。他句の追随を許さない秀句と評価します。
竹葉さん:「淡雪」も「うっすら」も語感に深刻さがないいい句だと思います。
紅さん:重みのある句だと思います。下五の締め方も素敵です。
亜子さん:今の私の毎朝の心境にぴったりです。「うっすら」が効いています。淡雪に託した心境句。
★★★
私もいただきました。
確かにこういう気分の時あります。淡雪は美しいけれど、はかなく消えていきます。生きていく限り、誰も、老いや病気、死は避けて通れません。そんなことを思うと人生はうっすら哀しいのです。それでも生きていく私たち。でも、この句を見た時なぜか、「負けへんで!!」そんな気分になれました。
作者の郁子さん曰く、「雪の日にふわっと出来た」句だそうです。
そのせいか、全く肩に力の入らない、それでいて人生の核心をつく句だと思いました。うっすら積り、やがて消えていく。まさに人生を凝縮した哲学的な俳句。郁子さんの俳句の奥行は広いと改めて思いました。麗子