豆腐の動きに着目した一句
くつくつで笑い声を想像し、楽しい動きの描写と思ったら下五で「寄る辺なき」と来ました。
・・・?と余韻の残る気になる句です。
能登さん: 食べ頃なのに、誰にも掬われない湯豆腐の気持ち、と詠み、いただきました。
千香子さん: 湯豆腐といえば何となく人生の哀歓が漂うイメージがあります。一人これからどう生きていくのか、みたいな感じがあります。(自分に置き換えて言っている)
竹葉さんもとられています。
作者は豆腐の動きが頼りなく見えたのだそうです。その時の内向きな自分の気持ちを豆腐に投影したのでしょうか。
逆にちょっと引いて外から湯豆腐を見る目の句。
湯豆腐や阿吽のなかのちりれんげ 晴代
結宇さん。: 湯豆腐を食べる時必須ですね。 一人ではなく、家族での雰囲気ですね。
須美さん: 阿吽のなかが効いている。
私もいただきました。
ちりれんげと豆腐のセットで阿吽のなかとしたのか
一つのちりれんげが絶妙な間合いで行き来する長年連れ添った老夫婦を詠んだものか、意外に大家族か
湯豆腐鍋のまわりの人間模様も見える一句です。 郁子