575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

大泣きの保育カートや落葉道  郁子

2022年12月09日 | Weblog

ただただ見たままの一句ですが たくさんの方がとってくださいました。

結宇さん: 保育カードというのが今一つ実感できないけど。 子供が身に着けてるところかな? 保母さんも大変ですね。 違ってたら、ごめんなさい。

能登さん: 何があったのか、気になるシーンを掬いあげた秀句。

須美さん: 何を泣いているのでしょう?かわいらしい光景です。

晴代さん: 保育士さんも大変。

泉さん:  落ち葉の中、可愛らしい子供たちの様子がわかる。

遅足さん、竹葉さんにも選んでいただきました。ありがとうございます。

 

この句の背景を補足するならば、場所は名古屋の官公庁街の並木道です。

いつもは殺風景な道が落葉のシーズンになると歩道に舞う落葉でヒールが埋まるほど。一斉に舞う木の葉の擦れ合う音はそのまま別世界に連れ去られそうな大きな音がします。そんな中、保育カート=お散歩カートとも呼ばれる 幼児・園児を安全に移動させる大型の乳母車を保育士さんがひとりでひいていくのを見かけました。乗っているは幼児6人ほど。泣き声は最初ひとりのようでしたが、次第に声が重なり。。ついには全員が全力で泣いてしまいました。

喧嘩でもしたのでしょうか。保育士さんに叱られたのでしょうか。

それとも風情ある落葉の光景は、幼い子から見ると感傷を通り越してこの上なく悲しい?怖い景色となったのでしょうか

少し疲れた顔の保育士さんと合わせて妙に気になる光景で句にしました。

    

交通事情のせいか最近、保育カートをつらねてお散歩をする光景を見かけるようになりました。

新型コロナ感染予防として対面で座る園児の前にビニールをはるなど対策をされているところもあり、保育に携わる方たちの強い責任感を感じます。

一生懸命に守ろうとする保育士さんがあってこそ 無邪気で無垢な子どもたちの成長があるわけですね。

それだけに静岡県裾野市の園児虐待のニュースには衝撃を受けました。子どもの声を騒音ととる人がいることも残念です。

皆疲れているということなのでしょうか。 大人こそ「大泣き」が必要かもしれませんね。   郁子

 

 

コメント (2)
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