575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

寒鰤や育ちし海の碧纏ふ  能登

2023年02月02日 | Weblog

2月に入り光に明るさが出て来ました。

さて自由句のトップ賞に輝いた能登さんの秀句。寒鰤の表面にはうっすらと青色が混じっています。それを「育った海の碧を纏う」と言い切ったところがすばらしいと思いました。鰤を通して青々とした日本海が見えるようでした。海の碧さをよく知る能登さんならではの俳句だと思いました。

夏の鰤はすらっとしていますが、冬の鰤は背中までさしが入り、でっぷりとしています。エネルギーを蓄えた鰤は11月下旬ごろになると北海道から日本海を通って九州まで南下するそうです。その途中、日本海で水揚げされた鰤を寒鰤と呼ぶそうです。旬は11月下旬から2月初旬。まもなく終わってしまいますね。富山の氷見漁港も有名ですが、能登半島でとれる7キロ以上の「天然能登寒ぶり」。身の脂含有率が30パーセントを超える脂の乗り切った鰤だそうです。一度食べてみたいです。

では皆さんのコメントです。

郁子さん:青光りする魚の肌は故郷の海の色をまとっているのだという作者のやさしさ。迷いくじらの淀ちゃんのふるさとの海を思い切なくなりました。

須美さん:「碧纏う」が好き。さぞ脂ののった美味しい鰤でしょう。

結宇さん:北陸では、これがまさに正月のはじめですよね。 最近は、養殖ブリのほうがおいしいなんていうから。

晴代さん、遅足さん、佐保子さんも採られています。能登さんも年末年始コロナに感染されて辛い日々を過ごされたようです。お見舞い申し上げます。明日は節分で旧暦の大晦日に当たりますから、ここはひとつ仕切り直して、鰯もいいけど、故郷の寒鰤で英気を養ってくださいね。   麗子

コメント
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