575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

2月句会の投句が集まりました。    遅足

2011年02月14日 | Weblog
名古屋は、また雪です。
今年は、太平洋岸の近くを低気圧が通り、
表日本の平野にも雪が降るのだそうです。

          


さて、皆さんの投句が集まりました。
様々な薄氷です。

題詠「薄氷」

①薄ら氷や恋の話と死ぬ話
②薄氷のさざ波放ち日へ放ち
③薄氷の融け行く昼や新塔婆
④薄氷を重ね汀を風走る
⑤薄氷をつついて波紋広がりぬ
⑥薄氷を透かして覗く明日の先
⑦旗日(はたび)てふ言葉も聞かず薄氷
⑧薄氷の揺れて重なる雲と雲
⑨薄氷や男の指のほそきこと
⑩薄氷に小石滑らすランドセル
⑪野の道の薄氷割りて児に還る
⑫うすごおりばりんとそらがうみとなり
⑬薄氷触れる若さも無くしけり
⑭薄氷の風のなすまま乱れけり

 
自由題
 
①咲きそめし梅老木の妥協なき
②春を待つ人多くして絵画展
③春の雪街ふんわりと暮なずむ
④追な旦(あ)け門々(かどかど)に豆踏み分けて
⑤大厄の瘡蓋剥がる春立ちぬ
⑥花林糖食べ過ぎました春の宵
⑦春寒の穴一つある鳥の檻
⑧寒明けの茶の間を沸かす選挙戦
⑨白梅や秋篠寺に続く野辺
⑩置物のやうに亀ゐて春の川
⑪花頭窓影絵に映る鬼やらい
⑫せせらぎの冬を消したるはるの音
⑬決心の息白く空冴えわたり

明後日の句会では、どの句が票を集めるのか?
これも楽しみです。
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反省と背中合わせや日脚のぶ    遅足

2011年02月14日 | Weblog
船団・早瀬ドクターの診断です。

教訓。

        

一言で切捨てられました。
ありがとうございます。
たしかに『反省』ではイケマセンね。
なにを置いたら俳句になるかな?



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俳句をよむ     遅足

2011年02月13日 | Weblog
俳句をよむのは、季節とともに生きること。
最近、この考えに、ようやく納得できるようになりました。

定年後の、毎日が日曜日という生活のリズムが
自然に目をむけやすくなったこともありますが、
子供の頃から『早く早く、次は、次は・・・』と急かされ、
前のめりの姿勢で生きてきたので、
この癖が抜けるのに、それなりの時間がかかったようです。

ようやく季節を楽しむコツを身につけてきたようです。

             

でも、季語に拘ると、俳句の世界を狭めてしまう恐れも感じています。

世界各国で、俳句が研究されて、短詩として普及している時代。
俳句といえば芭蕉ということになっており、
現代日本の俳句は、魅力がないようです。
現代俳句が、芭蕉の持っていた宇宙観を見失っているからでしょうか?
そんなことはないようです。

  神の旅水の惑星眼下にす  伊藤まさ子

この句なら世界に通用しそう。
こういう句が詠みたいものです。




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欠席の返事認む雪兎   遅足

2011年02月12日 | Weblog
船団・小西ドクターの診断です。

何の返事を認め(したため)られたのでしょう。
こじんまりした雪兎と「申し訳ないけど欠席します」という気持ちは
とてもよく合っていると思います。
10句に採ろうか悩みました。

ありがとうございます。


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わが家の歳時記・春の雪    遅足

2011年02月11日 | Weblog
朝、新聞を取りにいったころから降りはじめた雪。
一ヶ月に一度の資源ごみの収集日。
古新聞を出すころには本格的に・・・

今は、庭もすっかり雪化粧です。
山茶花も紅梅も雪のなか。

いつもは早朝からやってくる小鳥の声もありません。
静かに雪が降り続いています。

           

今、ONE PIECE というマンガが爆発的に読まれているそうです。
私は読んだことはありませんが、若者の冒険ストーリーということです。

このマンガの下敷きになっているのは、
黒澤の七人の侍や、仁義なき戦いのような任侠ものだとか。
経済発展してゆくなかで人気を博したモノガタリ。
任侠モノのキャッチフレーズは、こんな古いワタクシですが、でした。

豊かになった日本人は、不機嫌になってしまったようです。
不機嫌な人ほど優位に立てる社会とか。

他人を排除、ココロが乾燥しているようです。
カラカラになったココロを捉えたマンガは、他人を受け入れる。
それも無条件で。ここが魅力になっているそうです。

今日は春の雪。春は一直線にはやって来ない。

   未来とは思い出すもの春の雪   遅足







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山平野団地は春の雪の朝     朱露

2011年02月11日 | Weblog
          N H K 早朝の音楽を見ていたら外が雪。
          ヴァイオリンどころではなく外へ出た。
          途端に高血圧の七十六才だと思い出す。
          二階で何年ぶりか積もる雪を見る祝日。

                  



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雪を詠む     遅足

2011年02月10日 | Weblog
名古屋に久しぶりに大雪。
東西句会に雪の句を3つ提出しました。

  くすぐったい雪がこんなに降るなんて

  未来とは思い出すもの春の雪

  眠ってる雪にふとんをならべます

          

作者の一番気に入った句は×。
最後の1分で考えた句が○でした。
フシギな気持ち・・・


              



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壷焼の腸廻し取り悦に入る    朱露

2011年02月10日 | Weblog
       栄螺(春)を殻ごと焼いて「壷焼」。
       肉は取れるが腸(ワタ)がちぎれる。
       ここを捨てて何の為のサザエナノカ!
       腸は螺旋系に巻き上げて取り食べよ。

                


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薄氷句会近づく    遅足

2011年02月09日 | Weblog
先週も中日歌壇に薄氷の歌が2首、載っていました。


  うすらひは風吹く真夜の氷点に漣のまま時を止めたり  可知豊親

  薄氷を踏みつつゆけばこほりたる青空のこゑほそく聞こゆる  河合育子

薄氷に止まった時間を発見した歌。
踏んで割ってゆく音を青空の声と感じた歌。
いずれも良い歌ですね。

春になっても、急に寒くなり、薄く張る氷。
春の氷、残る氷とも。
江戸時代には冬の季語だったものを、虚子が春にしたとか。
残る氷、これは、厚く張った氷が薄くなったものだそうです。

週末から寒くなるとか、薄氷が見られるかも・・・

さて、薄氷が宿題の句会。
16日(水)午後1時から、伏見の東寿司です。
どんな薄氷の句が集まるのでしょうか?
楽しみです。

  薄氷踏んで光を砕きけり  遅足



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春雨や何と遠寺の鐘の音     朱露

2011年02月09日 | Weblog
           耳を疑ったが梵鐘だし七時だし。
           近くに赤岩寺と言う古刹がある。
           神亀3(762)年行基が開く。
           三十年聞こえなかったのは何故?

               のち


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イカロスはゆく   鳥野

2011年02月08日 | Weblog
ギリシャ神話に登場する若者、イカロス。
クレタ島の名工ダイダロスの息子で、王ミノスの怒りをかい、親子ともども高い塔に幽閉されました。

父は翼を発明して、息子に取り付け脱出を図ります。

大きい羽は糸で縛り、小さい羽は蝋で付けました。

「高く飛んではいけないよ。太陽の熱で蝋が溶けるから」

父の戒めを破って、より高くを目指した若者は、海へ墜落して果てました。

その若者の名を付けた<宇宙ヨット>が、今大きな役割を担って、航行しています。
エンジンも、燃料も不要。14メートル四方の薄い帆を広げ、太陽光圧を受けて帆走。

予定の計画のすべてを達成し、昨年末には、金星から約8万キロメートルを通過。その撮影に成功したといいます。

太陽光に愛されて、宇宙を悠々とゆく美少年イカロス。

遠い宇宙のお話です。

 









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入学をしたかしないか老いにけり    朱露

2011年02月08日 | Weblog
        昭和九年生まれから国民学校になる。
        四年で疎開してグラマンに狙われる。
        米兵の腕に同級生がぶら下がってる。
        入学の季語は春だがどうでもいいさ。

                 


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わが家の歳時記・椿    遅足

2011年02月07日 | Weblog
山茶花の盛りが過ぎ、椿の季節が始まりました。
藪椿の赤がポツポツと咲いています。
山茶花の蜜を吸っていたヒヨドリやメジロが
椿にもやってきます。

スズメも来ますが、山茶花や椿の蜜は吸いません。
桜の花の蜜の味を覚えたスズメですが、
嘴が短いので、蜜腺まで届かないのかも。

乙女椿も咲き始めています。
こちらにはメジロもヒヨドリが見向きもしません。
オシベ、メシベがなく、蜜を出さないからです。
清純そのものの乙女椿の名にふさわしいのかも?
でも、ちょっと寂しい感じも・・・

  一枝に乙女椿の花ひとつ

  はなびらは乙女の色の椿かな

  咲き継いで乙女椿は火の椿

         

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缶ビール相撲憂いて春霞    朱露

2011年02月07日 | Weblog
         五七五の一つを「缶ビール」とする。
         もう一つ「季語」を選ぶ必要がある。
         残りは「一語」しかないという有様。
         実験として作ってみたがダメなのか

                  

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わが家の歳時記・梅の開花   遅足

2011年02月06日 | Weblog
テレビで梅の開花のニュースを聞いたのは、先月のこと。
わが家の梅は?と、見てみましたが、蕾も固いまま。
それ以後も、大寒波で、蕾はますます身を固くして・・・

立春が過ぎ、5日、ようやく一輪が顔を見せてくれました。

紅梅です。

紅梅は、白梅より遅く咲くそうですが、遅すぎます。
去年より遅い開花だと思います。

一輪挿しで、紅色の花と、ほんのりとした香を楽しみました。

         

  白梅のあと紅梅の深空あり   飯田龍太

この有名な句をパクッテ・・・  

  白梅ののち紅梅と指さしぬ

  白梅ののち紅梅と名づけたり

  不器用に咲いてしまいぬ梅の花

                 遅足

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