ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

本庄早稲田マラソン大会の久々の開催が見られてうれしい

2023-04-10 18:16:35 | RUN

昨日、月に一度の恒例の埼玉の畑の除草作業。

午前中、一生懸命作業をし、春になって伸びてきた草たちと格闘(?)した。

 

やがて、近くの川岸の道を走っていくランナーたちが目に入った。

彼らは、みな胸にゼッケンを付けて走っていた。

そうだ。

マラソン大会だ。

これは、本庄早稲田マラソン大会。

 

4年前には、この大会に息子と共に参加してハーフマラソンを走ったことがあった。

そう、この年降雪で中止となった、このいわきサンシャインマラソン大会のTシャツを着て走ったのだった。

だが、その年の秋には台風の影響で、河川の氾濫など豪雨被害を受けた。

翌年は河川敷の工事が終わらず、ハーフマラソンは実施中止。

それ以降は感染症禍で、大会そのものが開催されなかった。

 

それが、久しぶりにこうして開催されているのを目の当たりにして、とてもうれしい。

よかったなあ、またこうして大会が開催できるようになって。

 

私は、先週笹川流れマラソン大会で走ったばかりだし、来週は燕さくらマラソン大会に出てまたハーフマラソンを走る予定だから、今回は、パス。

 

目の前の対岸を、何人も何人も走って行くのを見た。

どうか皆さん、自分なりに最後までがんばって走ってくださいね p(*^-^*)q

 

そんな気持ちで、大勢のランナーたちが走り去って行く姿を見守っていた私であった。

 

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VARに救われ、首位チームとドロー ~2023アウェイ神戸戦~

2023-04-09 20:25:45 | アルビレックス新潟

サッカーJ1リーグ第7節、アルビレックス新潟は、首位ヴィッセル神戸とアウェイでの一戦。

0ー0のドロー。

J2から上がったばかりのチームが、アウェイで首位と引き分けるとは、なかなかの結果と言える。

 

だが、試合終了直前にゴールを決められていた。

あー、ここまで来て負けるなんて、ショックが大き過ぎる…。

落胆して画面を見ていたら、レフェリーの様子がおかしい。

別室と交信しているようだ。

えっ???

VAR???

オフサイドの確認中???

 

オフサイドであってくれ~💧

 

アルビサポの必死の願いが通じたのか、オフサイドの判定!

さっきのは、ノーゴールとなった。

 

ラッキー😆💕

そう叫んだ人は多かっただろう。

 

だけど、その幸運を呼び込むような試合はしていたんだよ。

試合全体を通してボール保持率は上回っていたし、前半は、面白いようにアルビのパスがつながった。

できれば、その間に得点したかった。

でも、10本放っても、枠内シュートゼロでは勝てない。

後半は押される展開になってしまった。

それでも、GK小島の再三に渡るセーブがチームを救っていたのだった。

アルビ育ちの酒井高徳も、今の新潟の強さを認めてくれていた。

そして、「ここまではい上がっているのは、さすが新潟だと思う」とも言ってくれた。

はた目に見ても、いいチームになっているということだ。

 

さあ、次はホームで勝利しよう❗

 

Visca Albirex !!!

 

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自然災害に負けず、美しい花を咲かせていた野の花たちもすごい

2023-04-08 07:03:48 | 草木花

先日訪れて、豪雨災害の爪あとに驚いた鷹ノ巣キャンプ場だった。

本来は、カタクリを中心とした野の花が咲いているのを見に行くのが目的だった。

 

実は、その野の花たちにも感銘を受けたのであった。

十分な管理や世話ができていない条件の中でも、荒れてしまった環境の土地でも、たくましく生き、花を咲かせている野の花たちを、たくさん見ることができたからだ。

カタクリの群生地だけに、やはりカタクリはその時季を迎え、いたる所に咲いていた。

心なしか、例年より少し花が小さいものが多いような気がした。

それでも、さすがカタクリの群生地、一つでも多数でも、その美しさに会うことができた

珍しい白いカタクリの花も、2本見つけることができた。

 

 

次に多いのが、キクザキイチゲの花。

白花も青花もあるのが、ここ。

ここでは、さらに一部ピンクがかった、珍しい花びらのものも見ることができる。

一番被害があったのが、ミヤマカタバミ。

群生地がやられてしまって、残っている株は少なくなっていた。

でも、水の流れ沿いに、がんばって咲こうとしているものがあって、けなげだった。

 

たくさん水が出たと思われる近くには、ミズバショウがきれいな時期を迎えていた。

 

砂がたまった遊歩道の斜面には、

イカリソウが美しい時期を迎えていた。

 

土砂が崩れた斜面には、ヒトリシズカが涼しい顔をして咲き始めていた。

 

帰りがけには、コシノカンアオイの姿も見つけることができた。

 

これらの植物たちは、昨年と同じ場所に根を張って、しっかり咲いていた。

豪雨災害のような自然災害もすごいが、今年も変わらずに咲いている野の花たちにも十分にすごさがある。

 

自然災害の大きな影響を受けながらも、負けじとがんばって花を咲かせている植物たち。

そのたくましさにも感じ入った、鷹ノ巣キャンプ場、野の花花見であった。

 

 

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新発田市内を桜の花見RUN

2023-04-07 18:15:45 | RUN

今までで一番早い桜の開花。

小中学校の入学式よりも早く桜の花がピークを迎えて散り始めるなんて、人生初めてだ。

以前は、関東では「桜の下の入学式」と言っていたのに、「桜の下の卒業式」になり、今は卒業式の前に桜が散っている。

当地では、4月の半ばを過ぎないと桜のシーズンにはならなかったのに、もう桜吹雪だなんて…。

早過ぎるよ。

こちらで桜が見頃になったのは、日曜日だった。

暖かく晴れた日が続いたせいか、あっという間に桜の花が散り始めた。

そのうえ、翌日からは雨になるというから、さらに花の終わりが加速する。

ちゃんと見ないうちに花が散ってしまうなんて、もったいない…!

 

そうだ!桜の花見RUNに出かけよう。

まだ日曜日の笹川流れマラソンでハーフの距離を走ったダメージが残っているから、リカバリーのつもりでジョギングしてみよう。

 

新発田市内の花見の名所を走って回るのだ。

いざ出発。

 

最初の花の名所は、新発田城址公園。

新発田城周辺は、桜の名所。

 

2kmほど走って最初に着いたのは、辰巳櫓の近く。

そちらから、表門、隅櫓方面を見る。

やっぱり、だいぶ散って来たなあ。

表門に通じる橋の下には、堀に吹き黙った桜の花びらが、雪のように吹きだまっていた。

表門の前の橋を渡って、門内に入る。

入口そばの銅像は、初代藩主溝口秀勝様。

どうも、こんにちは~!

 

隅櫓の方へ行ってみる。

その隅櫓のそばに立って、堀の向こうで城の桜を見ている人たちを、上から見下ろした。

堀の桜の花筏に風情を感じる。

表門同様に国の重要文化財に指定されている隅櫓は、やっぱり撮影の人気場所。

カメラを構えた人がよくいる。

なかでも、この角度からは、みんな写真を撮りたくなる。

さっきはあのそばに立った隅櫓。

堀の外側から歩いていく。

突き当りが、三階櫓。

今度は、こっちから。

周囲には、種類の違う桜も咲いていた。

公園内には、露店がいくつか出ていたがもちろん寄らない。

 

 

新発田城に別れを告げ、今度は、新発田市内もう一つの名所、新発田中央公園へと向かう。

もう地面に桜吹雪のあと。

遠目に見える二王子岳と桜並木がいい感じ。

まだ桜のトンネルも味わうことができた。

「桜の花道」って感じがいい。

(何も引退したりはしないのだけどね)

 

 

よし、次の名所に行くぞ。

次は、新潟職業能力開発短期大学校(ポリテクカレッジ新潟)周囲の桜だ。

今も、「ショックンの桜」と呼ぶ人がいる。

ここは、昔は、職業訓練校だった。

今は、厚生労働省所管の工科系短期大学校。

ものづくりの基本を習得し、企業の製造現場での最新の技能・技術に対応できる人材を養成する学校だ。

その周辺の桜をぐるりと見て回る。

ようし、見た、見た、たっぷり見た。

 

もう少し走って、帰ろう。

 

こんなふうにして、合計6kmを36分余りかけて走った。

でも、今日の花見RUNは、花見が中心。

走るのは二の次。

だから、走って、見て回って、要した時間は1時間強。

いっぱい桜の花を見てきた。

いいリカバリー走になったよ。

 

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とめる・ける 技術の正確さで上回って勝利! ~2023ルヴァン杯第3節ホーム柏戦~

2023-04-06 17:04:10 | アルビレックス新潟

「サッカー(の技術)で、一番大事なことは?」といったら、とめる・けるが正確にできることですね。

 

昨日、試合前のカナールでのインタビューで、ゲストは、アルビレックス新潟の堀米主将だった。

その彼に、インタビュアーが尋ねた言葉に対して、堀米はちゅうちょなくそう答えた。

 

松橋監督も、それが一番大切なことだといつも言っています。

足の速さとかではなく、正確にける・とめるができることだと。

 

試合が始まると、その言葉がまざまざとよみがえってきたのであった。

 

ルヴァン杯第3節は、平日の水曜夜開催で、新潟はホームで柏と対戦。

3日後のリーグ戦のことを考えて、新潟・柏両チームとも、リーグ戦での控えメンバーを中心に先発させてきた。

だが、新潟の場合は、「控え」ではないのだ。

「全員が戦力」であって、「戦力」と言えるだけの気力・体力そして技術をもっている。

そう断言できるのは、どの選手が出ても、アルビレックス新潟がチームとして目指す戦い方ができるからなのだ。

特に、新潟のサッカーは、短いパスをつなぎボールを保持して戦おうとする。

そのためには、正確にパスを出したりもらえたりしなくてはいけない。

そこで必要になるのが、正確にとめる・けるの技術。

 

試合が始まると、ほどなく新潟のペースになった。

ボールを奪取すると、正確で速いパスがつながる。

柏がボールを取ろうとしても、取れない速さでボールが回るのだ。

そうか。新潟の選手たちは、こうして最も大切な技術を磨いてきたのだ。

ボールを取られそうになっても、周囲の選手が察知してパスコースを作る。

そして、動いた先にボールが出る。

チームとしてサッカーの基本的なことを徹底して練習しているから、このような試合運びができるのだ。

それがよく分かった。

 

チームの戦術をよく理解した選手たちが、メンバーが変わっても同じような戦い方ができていた。

だから、柏を正確なパスワークで翻弄して、多くのチャンスを作り、得点につながった。

 

前半6分、星のスルーパスから、小見が相手DFをかわし、ペナルティエリア左に進入し、中央へ折り返すと、松田がゴール前に飛び込み、先制点を奪った。

前半16分、細かくパスをつなぎ、右サイド深くで星からのパスを受けた松田が小見につなぐと、小見は思い切ってシュートを放った。

そのボールが相手GKの手をすり抜けて、ぎりぎりゴールラインを割って、追加得点。

 

細かいパス回し。

まさに、ける・とめるの技術で相手を上回るからこその2点だった。

ボールを支配し続けるから、前半は相手にシュートを1本しか打たせなかった。

 

後半、柏も一気に日ごろのレギュラーメンバーを一気に4人交代するなど手を打ってきた。

すると、さすがに柏もやられっぱなしではなくなった。

それでも新潟は簡単には決定的な場面を作らせなかった。

唯一76分に打たれたループシュートを、すんでのところで藤原がクリアしたピンチはあったけれども。

2-0のクリーンシートで勝利した。

 

 

「坊主しか勝たん!」

ヒーローインタビューの小見。

 

新潟は、勝ち点6で予選リーグD組の首位に立った。

試合前の堀米は、こうも話していた。

ルヴァン杯も、優勝を目指していますから、今日のメンバーにがんばってほしいです。

究極を目指す今季のアルビ。

ルヴァン杯の試合もリーグ戦の試合も、「全員戦力」でいい戦いぶりを見せてほしい。

次は、9日(日)のアウェイ神戸戦。

リーグ戦3連敗は避けたいが、きっといい試合を見せてくれるだろう。

 

Visca Albirex !!!

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8か月前の豪雨災害の爪痕にふれてきた 

2023-04-05 15:44:52 | お出かけ

先日、いい天気の日が続いたので、たくさんのカタクリの花を見たいと思い、毎年訪れる関川村の鷹ノ巣キャンプ場に出かけた。

たしかに、カタクリの花をたくさん見ることはできたのだが、それ以上に驚きだったのは、豪雨の爪跡が8か月たった今でも非常に大きく残っていたことであった。

 

去年の8月、新潟県下越地方北部で記録的な集中豪雨が発生し、大きな被害が発生した。

わが家でも、車庫への浸水があったのだが、村上市や関川村などは、それと比較にならないくらいの被災があった。

土砂崩れや浸水などによって建物が壊れてしまい住まいを奪われた人も多かった。

鷹ノ巣キャンプ場は荒川沿いにあるのだが、その荒川のそばにある鷹ノ巣温泉の旅館も、堤防が決壊し、堤防沿いに建つ建物や部屋が倒壊するなどの大被害を受けたのだった。

そのときの水かさが増した川の濁流がいかにすごい流れだったのかは、川沿いだが相当高くにある遊歩道を見て分かった。

注意を促す太い丸太の立て札が傾いていたのは、まだその一端だった。

普段は人の胸あたりの高さがある木の柵がすっかり砂で埋まっていた。

ここまで川の水が増水したのか、そして砂を運び上げたのかと思うと、そのすさまじいばかりの自然の猛威に唖然とした。

 

周囲には、その被害にプラスして今冬の重い雪で幹や枝が折れてしまって落ちたものがそのままになっていたりもした。

川の方を見ると、雪解け水とはいえやけに流れが速い。

その理由として、豪雨災害で川が削られ、流れる場所が変わってしまったからかもしれない。

 

川の付近だけでなく、キャンプ場の中を流れる小さな水路があるのだが、そこにも山から急激に流れ下った大量の水が際限なく押し寄せたらしい。

私の好きなミヤマカタバミが群生していた場所は、砂や砂利、石などがあふれ、かつて緑でいっぱいだったというのが嘘のようだった。

近くの小さな橋も壊れていた。

こんなところにまで濁流が押し寄せたのか、と驚かされた。

 

遊歩道で、周辺の管理に当たって様子を見て回っているような年輩の男性に会った。

「ひどい様子なんだけど、今は人が(災害の被害に遭った人の生活復興)優先だからね。人手が足りないんだよ。」

と話してくれた。

そうか、そうなのだなとうなずいた。

観光地よりも人の生活を優先させなくてはいけない。

 

花に会うよりも、自然の脅威を第一に感じてきた外出であった。

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笹川流れマラソン、花見の楽しみ

2023-04-04 18:02:50 | RUN

いつも笹川流れマラソンに行くときに、楽しみにしていることがある。

1つは美しい海の風景。

これは言うまでもない。

だけど、私にはもう1つ見ることを期待していることがある。

それは、当地では簡単に見ることができない野の花に会うことだ。

 

何回か桑川の地を訪ねて、どの辺でどんな花が見られるのかは、分かっている。

 

朝、駅に着いてから旧桑川小学校の方に歩いていくと、あちこちの民家の庭に明るい黄色い花が咲いていた。

リュウキンカだ。

茎が立っていて金色の花をつけるところから「立金花」(リュウキンカ)との名が付けられたと聞く。

走り終わった後、再びこの花を見たとき、花がとても輝いて見えた。

「よく走ったね。完走おめでとう!」

そんなふうに、声をかけてもらえている気がした。

 

以前「ま坂」と呼んでいた坂には、ナツボウズ(ナニワズ)の黄色い花が見られた。

夏には落葉してしまうから、夏には坊主頭になる。

だから、「ナツボウズ」との名前。

 

同じように、ま坂には金網のフェンスには黒っぽい花が。

これは、アケビの花。

秋にはおいしい実がなることだろう。

 

そして、これは珍しくはないけれど、その下にはイヌカタバミの明るい花たちもあった。

 

一番探していたのは、特徴的なこの花。

そう、カタクリ。

場所によっては群生していたのだが、まだ咲き始めで数が少なく、あっても崖の上などが多くて、あまり良い写真は撮れなかった。

でも、海のそばでこんなふうに山の花のようなカタクリの花が見られるなんて、うれしいことだ。

 

その近くには、春によく見かける白い花。

コンロンソウかな、と思うのだが自信がない。

 

 

新保川沿いの桜は、まだ開花したばかり。

きっと2,3日中に満開になって、桜と川とで美しい景色になることだろう。

 

走る前や走った後に、明るい花々を見ることができて、勇気づけられたり充実感がさらに高まったりした。

このことも、私にとっては笹川流れマラソン大会が魅力的に感じる理由の一つなのだよ。

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行きはHEAVEN、帰りはHELL ~笹川流れマラソン~ 【HELLの巻】

2023-04-03 16:02:39 | RUN

折り返し点を回ると、今までの向かい風を感じなくなった。

これは走りやすい。

風に押されてこのままの速さでいけるといいなあ、そう思って1km余りを走って行った。

目の前にそびえるは、脇川漁港にかかる脇川大橋。

この橋がコースで最高のアップダウン。

来るときもペースを乱さずに走れたから、大丈夫。

…そう思っていたら、なんだかおかしい。

後ろのランナーに次々抜かれ、ちょっと息苦しくなってきた。

あれ?へんだな…?

 

今までになかったきつさを感じ始めた。

何度も深呼吸をして、体に酸素を送り込もうとしながら走った。

1キロのラップタイムが5分台から6分10秒台へと落ちてきていた。

 

折返しまでに抜いた、何人ものランナーに抜き返されるようになってきた。

前半と違って、今度は背後に付いていく余力はなかった。

 

 

14㎞付近で、後ろから「やっと追い付いた」という声が聞こえた。

横を向くと、先に行ったはずのSIさんだった。

「いやあ、トイレに寄ったら遅くなってしまったよ」

と言いながら、彼はスマホを取り出して走りながら、2人が収まるように自撮りした。

 

「いやあ。ちょっとまた胸が苦しくなってきたから、ゆっくり行くよ。お先にどうぞ」

私はそう言って彼に先に行ってもらった。

 

健脚なSIさんとの距離は、みるみるうちに開いていった。

15kmを過ぎると、だんだん顔を上げて走る元気がなくなってきた。

首を前に傾け、顔を前方ななめ下に向けて走る。

顔を上げるとくるしくなるので、せっかくのさわやかな海の美景もあまり見ずに、ただただ前に進もうと思うようになった。

とにかく、トンネルの前には必ず上りがある。

これがきつい。

前に進みたいのに、自分の思ったスピードで進まない。

当たり前だ、足が動かずピッチが落ちている。

だから、淡々とペースをキープして走る女性ランナーや年輩と思われるランナーにあっさり抜かれていく。

 

きついけど、前へ。

きついけど、前へ。

そればかり考えながら腕を振った。

 

行きはよいよい、帰りはこわい。

「通りゃんせ」の歌の通りだなあ…と思いながら進んでいる…つもりだが、まどろっこしい。

まさに今、行きは天国、帰りは地獄。

行きも帰りも同じ道、同じ距離を走っているはずだが、kmの標示がなかなか出てこない。

 

いくつ目か分からないがトンネルへのきつい上りで、ついに歩いてしまった。

だけど、腕は大きく振った。

そして、思った。

 

こんなにつらい思いまでして走っているなんて、なんのため?

笑っちゃうよなあ。

つらければ、走らなければいいのだ。

だけど、なんで走っているの?

 

…よくわからないけどさ、走るのをやめたくないんだよ。

こうやってきつい思いを味わえる。

これも生きているってことなんじゃないか!?

生きていることを実感できているんだ。

すばらしいじゃないか。

 

そんな自問自答を繰り返しながら、50代で亡くなった高校時代の同級生たちや先日彼岸に訪れたT君たちのことを思った。

 

笹川流れの最高の景勝地まで戻ってきた。

あと3km。

されどまだ3kmもある。

 

懸命に進み、あと2km地点を過ぎると、桑川の漁港が目に入った。

右奥の最も遠いところ、あそこがゴールだ。

がんばれ、がんばれと自分を励ました。

 

いよいよ20㎞地点。

あと1kmだ。

歩いている人もいるが、私は歩かない。

 

桑川駅のある夕日会館を過ぎると、あと500mほど。

後ろから走ってきて横から抜いて行こうとする女性ランナーと目が合った。

「淡々といいリズムで走れてますね、うらやましい」

と声をかけた。すると、私のアルビユニを見て、問いかけてきた。

「昨日も応援に行ったのですか?」

「はい。残念でした」

「あのレッドカード、もったいなかったですね」

「はい。今の私もレッドカードをもらって、走らされている気分です。どうぞお先に」

なんて会話を交わしながら、先に行ってもらった。

 

多くのランナーがラストスパートする中で、私は左脚のふくらはぎや右脚の太もも裏がつりそうになって、さらに抜かれて行った。

ようやくゴール。

ゴールゲートに到達したのは、2時間10分を30秒ほど過ぎたところだった。

でも、とにかくゴールしたぞ。

やった。

ひどい記録だけど、ハーフマラソンを完走できた。

 

ただ、今後もレースに出るためには、いくら体がきつくなるといっても、日頃からもう少しジョギング以外に何か工夫する必要があるな、と思った。

そうしないと、毎度こうして「行きはHEAVENで帰りはHELL」になってしまう。

体はこうして老化していくのだから、そのスピードを緩める方法があるはずだ。

ゴール後、縁石に座り込みながら、完走した喜びと一抹の悔しさを覚えていたのだった。

以上、自己大会最低新記録だったけど、奮闘したつもりの5年ぶりの笹川流れマラソン大会であった。

 

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行きはHEAVEN、帰りはHELL ~笹川流れマラソン~ 【HEAVENの巻】

2023-04-02 19:45:51 | RUN

新潟ハーフマラソンから2週間。

笹川流れマラソンもハーフマラソンの大会だ。

(10kmもあったけれど)

5年ぶりに参加してきた。

さすがに練習不足なのにこんなに狭い間隔でレースに出ているから、たっぷり苦痛を味わったのだった。

だけど、苦しさが「生きてる証」という気分にもなった。

そんな苦楽を両方味わってきた大会になったよ。

その経験を、また綴っておこう。

 

さて、この大会は県北で行われる。

そこまで久々に、「快速 笹川流れマラソン号」に乗って行く。

この日限りの特別列車に乗るのは久しぶり。

前は、特急いなほ号と同じ列車だったのに、今は普通の電車と変わらない。

しかも3両編成。

車両数も減ったなあ…と、変化に戸惑いつつも仕方ないと思う。

桑川駅に到着。

以前だと、控え場所になっていた旧桑川小学校の建物にみんな向かっていたのに、今はスタート・ゴール場所が弁天岩駐車場になって、そこをイベント場所にしているから、向かう場所が分散していた。

いい天気。粟島がよく見えた。

 

私は、以前と同じように、旧桑川小学校の方に向かった。

手前にある十二神社に寄って、「無事にゴールできますように」と願いをかけた。

「ま坂」を上って、元の桑川小体育館の近くの桜が、日当たりがよいせいか、美しかった。

わざわざこっちまで上って来る人は、多くなかったようで、トイレ待ちが少なくて使いやすかった。

でも、この建物、めったに使わないのだろう。

それがなんだか寂しく空しい。

 

9時を過ぎて、スタート会場に向かう。

7,8分で着いたら、再会が2つ。

1つめは、マラソンに憧れさせてくれた、12,13年前の職場での知り合い。

今は、選手活動より楽しく走る方になったとは言うが、かなり速い40代のお方。

走ることに刺激を与えてくださった方だから、感謝の心が大きい。

2つめは、私の中学・高校時代の同級生(正確には同期生)で、よくレース会場で一緒になる、SIさんと久々の再会。

がっちり握手して、二人でスマホに収まった。

すでに80数回フルマラソンを走り、100回達成を目指しているSIさん。

今年もすでに3つ以上のレースに出たとのこと。

やがて9時30分になり、号砲が鳴る。

SIさんは、「じゃあ、がんばろう」と言って、私より前に出て走って行った。

 

しばらくは、SIさんを目標にして、見える範囲で走っていた。

 

笹川流れマラソンは、国道345号線を行く。

この道は、アップダウンが多いのだ。

トンネルが14あるという話だったが、その前後はだいたい上り下りがきつくなる。

前半のうちはまだきつく感じず、余裕があった。

3㎞ほど行くと、笹川流れの中でも最も美しい風景のある場所を通り過ぎた。

その辺りから、向かい風がきつく感じられるようになってきた。

そこで、背の高いランナーの後ろで、風を防ぐようにしてついて行った。

背後に付きながら、海のきれいな風景も楽しみながら走った。

ただ、SIさんとはだんだん距離が離れていくのを感じていた。

やがて、折り返し点手前でSIさんとすれ違った。

撮影しようと思ったが、スマホが働いてくれず写真は撮れなかった。

残念。

 

それでも、ここまで結構よく走れていた。

1kmあたりのタイムが5分台の中ほどから後半で行けていたのだ。

①5分53秒 ②32③5.39 ④5.25 ⑤5.42 ⑥5.30 ⑦5.37 ⑧5.32 ⑨5.43 ⑩5.24

 

これなら、行ける。

しかも、折り返すと向かい風がなくなった。

今日は、久々にいい記録で走れるかもしれない、と、このときは思えたのだった。

まさか、前日のアルビレックス新潟のサッカーのように、急に展開が変わってしまうとは思わなかったのである。

(つづく)

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暗転。一発レッドで厳しい結果に  ~2023第6節ホーム名古屋戦~

2023-04-01 20:21:16 | アルビレックス新潟

たった一つのプレーで試合がひっくり返ってしまった。

堅守と言われた名古屋から鮮やかに先制点を奪ったばかりの新潟だったのに。

暗転してしまった。

 

2023年J1リーグ第6節、ホーム・アルビレックス新潟対名古屋グランパスの一戦。

それまでは、まるでJ2時代の昨年の試合を見ているような感じだった。

アルビがボールを保持して、相手にボールを取られない。

時々速攻を受けるが、うまく守って決定的なシーンを作らせない。

気持ちよいようにパスが回って、試合を支配していたのだった。

この調子だと、いずれ点が入ると思って見ていたところ、案の定だった。

攻め入った36分、ペナルティエリア内でボールが回る。

ダニーロのシュートがGKに弾かれると、そこに飛び込んだのは、太田だった。

ゴールにボールが吸い込まれていった。

新潟先制!

今日は勝てる!!

 

そう思った直後だった。

ちょっとピッチから目を離していたら、長い笛が吹かれ、ファウルの判定。

舞行龍にイエローカードが出たようだ。

そればかりか、ビジョンにはVARの不吉な文字。

主審が確認に行って戻って来ると、取り消しの合図。

場内がホッとしかけたら、その取り消しは、イエローカードの取り消しの意味。

つまりは、

だったのだ。

 

ここから試合は、ガラッと変わった。

DFが一人足りないので、FWの鈴木に代えてDFの田上を投入し、守り切ろうとした。

耐えるしかない新潟。

見ているだけでもつらくなる、守備一辺倒。

 

前半こそこらえられたが、後半56分に追いつかれてしまった。

何とか同点でしのいでいたが、やがて、80分についに勝ち越し弾をくらってしまった。

それでも懸命にボールを追って反撃しようとしていたが、終盤は一人少ないことから運動量が明らかに落ちてしまい、アディショナルタイムに決定的なゴールを奪われてしまった。

1-3。

無念だ。

 

だけど、なんとかしようというアルビの選手の必死さは伝わってきた。

何度もシュートをはね返したGK阿部も、よくがんばっていた。

Nスタンドのサポーターたちも、「アイシテルニイガタ」をはじめ、懸命に応援の歌を歌って選手たちを歌舞し続けた。

負けてしまったけれども、場内の観衆は、選手たちに激励の拍手を送っていた。

こんな試合もある。

経験するのは大切なことだ。

大事なのは、この悔しい経験を以降の試合に活かすことだ。

 

…そんなふうに言いながらも、応援するチームが目の前で負けてしまうのを見るのは、久々に本当に悔しかった。

その悔しさを払拭したくて、家に帰ってから、パソコンのネット上で、プロ野球で阪神を、バスケットボールで新潟アルビレックスBBを、それぞれ応援した。

その甲斐あってか、阪神は延長12回DeNAに6-5のサヨナラ勝ち。

新潟アルビレックスBBも、レバンガ北海道に92-81で勝利した。

それで、少し溜飲を下げたのであった。

 

これでリーグ戦は連敗となってしまった。

次節は、9日(日)にアウェイ神戸戦。

その前に、ルヴァン杯の柏戦が水曜日にホームで行われる。

けが人が回復途上とはいえ多いうえに、舞行龍は出場停止。

厳しい戦いが続くが、「全員が戦力」がんばってもらいたい。

 

Visca Albirex !!

 

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