今日からきいていくのは、フライタークスアカデミー(芸術監督カタリーナ・ズスケ)の「Bach Concertos: Lost and Found」(2021年録音)です。フライタークスアカデミーは、1993年にベルン(スイス)で結成されたアンサンブル。伝承されているバッハの協奏曲には異稿が「消失」してしまったものがあり、また、消失した協奏曲を改作したカンタータ楽章があるとされます。それらを再構成することで「発見」される協奏曲を収録しているのが「Lost and Found」で、ここではまず収録曲の中から、1台のチェンバロのための協奏曲第5番(BWV1056)にもとづく、ト短調のヴァイオリン協奏曲を楽しみます。再構成にあたってはオーボエを独奏楽器とするものもありますが、フライタークスアカデミーは独奏楽器をヴァイオリンとして再構成。このヴァイオリン独奏はイリア・コロルです。
CD : 19658710732(deutsche harmonia mundi)