今週きいているのは、クセニア・レフラーが2024年に録音した「Bach's Oboe」。収録曲からコラール編曲をのぞき、収録順にきいているます。これから楽しむのは変ホ長調のソナタ(BWV1031)。BWV番号からわかるように、同調のオブリガート・チェンバロとフルートのためのソナタを原曲とする編曲です。編成はオーボエとオブリガート・チェンバロにで、レフラーとフローラ・ファブリが演奏しています。
BWV1031はバッハの弟子のヨハン・ナタナエル・バムラーによる筆写譜(表紙のみエマヌエル・バッハで「J.S.Bach作」と表記)で伝えられており、抒情的なシチリアーナで有名ですが、バッハの真作性は疑われています。真作性はともかく、レフラーのオーボエはとても美しく、シチリアーナではひかえめな装飾がくわえられ、情感豊かに吹かれています。
CD : ACC 24406(ACCENT)