今夕楽しむのは、大木和音の「三美神」(ana/records ANCD 10001)。先日、大木の「ゴルトベルク変奏曲」(記事は「『ゴルトベルク変奏曲』 BWV988 [39]」)をきいたのをきっかけに、以前から気になっていた「三美神」をe-onkyoにて入手しました。同アルバムは2014年の録音で、DSD256(11.2MHz/1bit)で収録されています。収録曲はジャック・デュフリ、ジャン・フィリップ・ラモー、ジョゼフ・ニコラ・パンクラス・ロワイエの13曲(アルバム表題にもちいられているデュフリの「三美神」はピアノでの演奏もあり)。弾いているチェンバロは「ゴルトベルク」と同じく、オリヴィエ・ファディーニのそれ(クリスティアン・クロールの1770年製にもとづく)で、音色の変化もきわめて鮮烈にとらえられています。ただし、個人的な好みでいえば、その録音には多少の違和感がないわけではありません。音は明瞭にとらえているのですが音楽的ではないような、というのが理由です。もっとも、使用しているシステムとの相性とかもあろうかと。