カンタータ「われら多くの患難を経て」をきくと、ききたくなるのがBWV1052。このニ短調のチェンバロ協奏曲は、このブログではすでにピノックたちによる演奏でききましたが、今日はピノックとは対照的な演奏できこうと思います。その演奏とは、アルパーマン(チェンバロ)とベルリン古楽アカデミーによるもの。
ベルリン古楽アカデミーの演奏は、鋭角的な切れ味をもち、アクセントが効いていて、推進力に満ちています。テンポはかなり速めですが、推進力の源は通奏低音にあるので、腰がすわった演奏です。なお、この演奏の主役はアンサンブルのほうで、アルパーマンのチェンバロはちょっと弱い印象があります。
CD : HMC 901740(harmonia mundi)