今週レギュラーできいてきたミレイユ・ラガセの「Bach: Six Partitas」、これから楽しむのは第5番(BWV829)です。この第5番が最後になったのは、第6番が3曲目に変更されたため。これにより親密でおだやかな第1番と第5番が、のこる4曲をはさむかたちになっています。もちろん、ラガセにはそんな意図はなく、ただ収録時間のつごうで機械的に移動させただけなのかもしれません。それはともかく、第5番でのラガセの演奏はすべてがやわらかく、とくにテンポ・ディ・ミニエッタはリュート・ストップをもちいているため、やわらかさがいっそうきわだっています。なお、録音は2000年。使用楽器はキース・ヒルの1984年製のチェンバロ(ルッカースにもとづく)です。
CD : ACD2 2853(ATMA Classique)