音あり、
大相撲春場所は6日目です。
○里山(6-0) 寄り切り 白露山(2-4)
○旭南海(3-3)押し出し 北勝岩(1-5)
明日7日目の相手
里山-豊響(山口県下関市)過去一年 0-0
旭南海-安壮富士(青森県西津軽郡)1-1
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日本式でいえば白露山は、里山と同学年です。
189センチの白露山。
立ち合い
カチ上げる力は、強力でしたなあ。
里山、一発で吹っ飛びます。
幕内定着が長い力士の立ち合いは、やはり違います。
しかし、実はこれは、里山攻略法として、かならずしも有効ではありませんでした。(オジヤマ氏は教えない)
里山の、理にかなったヒジョーにうまい、取りくちを全世界の相撲ファンの皆様にごらんいただくため、超ハイスピードのVTRが角度を替え、二度にわたって再生されました。
まづ、立ち合いの瞬間から見ていただきます。
里山の目線は前を向き、相手をよくみていますね。
これは、先場所までは、あまりなかったですね。
白露山が、吹っ飛んだ里山に繰り出した一発目の突きは、頭を低くした里山に、簡単にさえぎられます。上から下へでは、あまり効果がありませんね。
俵に足のついた里山は、そこから直ぐに、相手のお腹のあたりにタックルするようにして、白露山の右足をとりにいきます。
この動きの早さが今日の勝因です。
足が前に出ることによって、相手の足元に、里山は密着するわけです。
小さい相手に、足元にまとわりつかられるという事は、手足の長い白露山にとっては、攻守ともに、ヒジョーにやりにくい体勢です。
里山は、こうして今場所、北桜、豊桜、寶智山といった長身力士に、ほとんど何もさせずに、見事に破っているわけです。
小さい体を有利に生かしているわけです。
さて、二度目のVTRでは、里山の左手にご注目下さい。
白露山が右足を取られバランスをくずすと、里山は、白露山のまわしをとります。左下手です。
腕は、まわしを這うように結び目の後ろまで伸びます。
これで、さらに相手に密着し、相手の重心とバランスを支配するわけですね。
この左下手は、同時に里山の命綱でもあるわけですから、最後まで離すわけにはまいりません。
そして里山、十分に腰を落とし、足のひざも巧みに使いながら、大きな白露山を右に大きく振ります。
が、さすが、白露山、ここは持ちこたえます。
そして白露山は、腕力にものをいわせ、里山の両腕を強引に締め上げます。
そのとき、里山は、巧みに上半身を反らしながら腰を落とし、相手に下半身を密着させるようにして、懸命に、うまーく、相手の力をそぎます。
それだけではありません、そうしながら、右手を引き抜きにかかります。
右手を引き抜くと同時に、すばやく体を入れ替え、命綱の左で、もういちど白露山を土俵際に振り放します。
最後の「寄り切り」の決まる瞬間の里山の腰の動き、足の運び、肩の入れ方、スピ-ド、ヒジョーに合理的な動きです。
大リーグで活躍するイチローのような里山の相撲は、NHK「幕内の全取り組み」で世界中の人々にご覧いただけます。ヨーロッパではユーロテレビです。東京では総合とBShiです。
鮮明な画像でご覧下さい。
花道をさがる里山をカメラは追います。
今日は、なおも追います。
花道の奥にもカメラ。
大きな歓声のなか、息を切らした里山が人垣から出てくるところを
正面からアップで捉えました。
売店の横を通り、支度部屋のほうに消えるまで追います。
十両では、ないことです。
そのとき、ベテランの岩佐アナウンサーはこう言った。
(時間がないので以下は要約です。)
「赤木名中学校(奄美市笠利町)から鹿児島商業、さらには日本大学へ進んで技を磨いた里山・・・・
把瑠都休場で、来場所十両からの再起となるなか、里山が尾上部屋を背負ってたつのことになるでしょう。