カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

水谷茶屋 冬風景

2013年02月06日 | ☆季節

  

  

 今日も節分の日の奈良散策の続編。 続編といっても私の歩みの続きであり、記事そのものには何の繫がりもなく、独立短編的なものとなっている。

若草山から、手向山八幡宮への道筋でこのような句碑を見つけた。 句碑や歌碑があると、興味があるのでついそちらに足が止まる。

   

この画像は晩秋の頃の水谷茶屋である。茶屋の屋根も、敷地も散り敷いた紅葉、黄葉の葉がとても綺麗だった。 この画像が好きで冬用の寒牡丹になるまで、この水谷茶屋が私のPCのデスクトップに入れていた。

木にある美しいものはやがて散って地面に落ち、地面を美しく彩る。 上の句碑の「美しきもの」が、この水谷茶屋の晩秋の光景を髣髴とさせた。 集めた美しきものをここでは焚き火にはしないだろうけれど、「落ち葉を美しきもの」と捉えた感性の素晴らしさが私を惹きつけた。

  

  

 「美しきもの」を全てそぎ落としたような冬の茶屋ではあるが、この茶屋のある風景はとてもいい。 裸木の枝には華やかな色彩はないけれど、来るべき春へとわずかに芽吹いた新芽の赤ちゃんのような柔らかな感じに包まれている。 

  

お店の炉辺風の大きいテーブル席の中央に、季節の花のおもてなしが嬉しい。ソシンロウバイが香り、山茶花はピンクと白の斑入りが華やいでいる。

 

   

お昼にはまだ早かったけれど、ここで一休みしたかったので、中に入ると歩き続けた足が先ずほっとし、店の中の温かさが、冷たくなった頬に心地よかった。 今回はお善哉を戴いた。たっぷり入った小豆の最後の一粒まで美味しく戴くことができた。 

 

  

もう一度外からカメラに茶屋を収めながら、雪のときはどんなにか趣のある茶屋に変身するだろうかと、これだけは決して写しにはこれない風景だからこそ、それは想像のものとして、冬の水谷茶屋は「冬もまた良し」と大好きな奈良の光景の一つに加わっていった。 

 

 

コメント (10)
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