麓からすっかり雪を被った金剛山が、そのままの白さでここ2~3日変わらない。朝日が差すとその白さが更に浮き立つ。
毎日のように午前中少しの間、雲間から太陽が 顔を見せる。その時がシャッターチャンスである。 雪の金剛山が輝く暫くの美しい時間帯は、日によって異なるが、とにかく障子に明かりが映ると、慌てて外に出て金剛山を見る。 冠雪した金剛山は、年に何回かあるけれど、南に向いているので、早朝だけでいつの間にか粉砂糖のような白い山はなくなって、黒々とした常緑樹の山となってしまう。
ところが今年はどの画面にも見られるような、雪の山並みが終日、またその翌日と、融けることを忘れたように、雪を重ねていく。
関西電力の変電所があるので、電線や機械で、わが町内からの撮影は雪山の風情を削いでいるが、こんなに積もったことの記念にあえて、場所を選ばずご近所さんからの撮影に拘った。
電線がなかったら、どこか雪国の山のように見えて、昨年、1昨年行った雪山遊びのときの風景を思い出して、なんとなくわくわくする。
いつもは南のほうの大台山系の山並を見て、望遠でカメラに収めているが、このところ奥吉野の山は全く見えない。多分毎日雪雲の中にあるからだろう。
この雪が融けるまで、毎日の寒さは緩まないのだと、観念して積雪の美しい金剛山を見上げている。