テーマーにロータス・ロードとしたのは、拝観券を購入した時、窓口にこのポスターが貼ってあったからである。喜光寺の蓮だけを観る予定だったが、このポスターを見た後、喜光寺の次に唐招提寺、薬師寺と参拝し蓮と出会うことにしようと決めた。
予定は未定で一人の行動だと、自分の体力と興味とお天気と相談しながらの気楽な西ノ京歩きとなった。それで暫くは旬の花蓮を見つめていくことになる。
行基菩薩によって創建された喜光寺本堂のご本尊は、阿弥陀如来で、いずれも重要文化財である。
約30種類200鉢を超える蓮の花は、今旬を迎え境内半分をを埋め尽くしている。その花を間において本堂をみると、まるで蓮の花の中に浮かぶようで、場所を変えながら、何処から見ても美しい。
本堂の屋根の軒に吊るされた風鐸。その下を辿れば白い蓮の群れ。
もっと蓮は沢山咲いているのに、本堂の一部を入れようとするとなかなか難しい。
境内の歌碑。万葉歌碑は、石川郎女の詠んだ哀歌。
大き海の 水底深く 思ひつつ 裳引き平らしし 菅原の里 左
歌人、会津八一が、大正10年と11年に喜光寺に来て詠んだ哀歌。
ひとりきて かなしむてらの しろかべに 汽車のひびきの ゆきかへりつつ 右
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