本堂の横には釈迦初転法輪像がある。その前には、当喜光寺の住職がインド仏跡巡礼を行った際に、ブッタガヤの聖地にある仏足石を前正覚山の石に写して持ち帰った仏足石が置かれている。
釈迦初転法輪像の横に、47体の石仏小さな石仏多数がが置かれている。どの石仏も江戸時代に造られたもので、境内に散在していたもの一カ所に集めてお祀りされているという。
仏足石には、前日未明まで降った雨が残り、そこにふたひらの蓮の花びらが静かに浮かんでいるのを見ると、今ここにいる自分が、夢か現か人がいるのに静寂の世界に入っていくような気がする。
以下そんな気持ちで蓮の花と石仏をカメラに収めた。
私はかなり長い時間、この空間を行ったりきたりしながら、蓮の花の華麗なる賑わいの中にいたが、その時間は全く疲れのない安らぎの時だった。
何人かのカメラマンさんが、私よりもっと花を見つめているのを、被写体に魅せられた真摯な姿として眺めていた。
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