カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

夕焼け空を独り占め

2013年07月20日 | ★ 日々の呟き

 

 

 一昨日の夕焼け空である。このところの暑さで、ウォーキングは日没後にしている。家から駅までの緩い下り坂を、少し足早に歩いていく。駅ではロータリーを一回りして、上り坂はできるだけ大きい一歩、一歩を踏みしめるようにして歩いている。

この画像はその帰り西側を見たときの不思議な夕焼け雲だったので、カメラに。白い部分は雲で青い部分は雲のない、今まで青空だった空である。

こんなに太い、飛行機雲を見たことはないし、とにかく「これ何?」といった感じの夕焼けだった。

 

坂を登りきって、道路が平坦になったときの西の空だ。雲のない部分が一本放射状になっているのを見て、ふと幼い頃の戦争中の空を思い出した。サーチライトが暗い山の向こうのどこかから、空を照らしている。その光の帯が、固定されているのでなく左右に時々振れる。綺麗なはずの光だが、恐ろしい戦いの光の思い出である。 

 

 

坂を登りきったところで、右に曲がって南のほうの空を見ると、真綿を伸ばしたような雲が普通の夕焼け色になっているし、逆天使の梯子のような青空の残りも見えない。

美しい夕焼け空。普通の夕焼け空。安心できるような夕焼け空。明日のお天気が保障されているような夕焼け空を見ながら、家に帰った。

 

 

裏から家に入って、玄関のほうに回って、気になっていた西の空を見た。薄いピンクの色ではなく、激しく燃える茜色の空がそこにあった。しかも焼けていない斜めの線は、もう残照の届かない中天に達していた。

これ一体どんな現象なのだろう。空を見るのが好きで、雲の動きや形にはいつも興味を持つが、この日の夕焼けが妙に気にかかった。 

 

 

見る位置を少し変えて見たら、こちらにもあの斜めの線が広がっている。

綺麗な夕焼けというよりもなんだか気味の悪い夕焼けのような気がした。

気味の悪い夕焼けを独り占めしたこの時間帯には、ウォーキングの人も、高校の部活動帰りの生徒も、出会う人はいなかった。

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コメント (2)
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