薬師寺の駐車場に入ると、昔懐かしい、ボンネットバスがスタンバイしていた。観光参拝のお客さんを乗せて奈良市の名所周りをしているのだろうか。
この広い駐車場に立つと、すぐ目の前に薬師寺東塔の、威容が見えるのが常だったが、今はグレーと白の縞建屋に覆われて修復中であるのが一目で分かる。
鬼百合の咲く参道は、お昼近くになった時刻で、人の通りもまばらである。
西ノ京ロータス・ロードの3番目に訪れた薬師寺は、1998年に世界遺産に登録された、文化遺産である。
今修復中の国宝東塔と、これも国宝の東院堂を除いて、眩いばかりの色彩の薬師寺境内に、鉢植えされた多くの蓮が、今が旬と美しく咲いている。
喜光寺でロータスロードのことを教えていただいて、西ノ京での今年の美しく咲いた蓮との出会いのあったことは、この暑い最中花に癒されしばしの安らぎを得たことは、何にもまして嬉しい日だった。
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