西ノ京ロータス・ロードに上げられている2番目のお寺は、古都奈良の文化財として、1998年に世界遺産に登録されている唐招提寺である。
南大門から国宝金堂を望む。正面に並ぶ8本のエンタシス列柱に吹き放ちを
会津八一はこのように詠んでいる。金堂への足を先ず留めこの詠を繰り返し読んでから、金堂へ進む。
唐招提寺にご縁が深く、何度もお参りしているが、蓮の花の頃は始めてである。今回の目当てであるロータスとの出会いをと、、開山堂跡、西室跡近くの蓮池へ。
大きな葉が池一面を覆うような形の蓮池には、自然のままに、その大きな葉陰からそっと覗くように咲いている花を見つけると、ほっとした気持ちになる。蕾のほうが多く見られ、花の時期はまだこれからのように見える。
本坊(多分そうだったと思うのだが・・・)の玄関先のスペースに、大きな鉢に 『唐・招・提・寺』の4文字がそれぞれ焼き付けてある。種類ごとに育てているのだろうか。鉢の文字を撮りたくて、花が入らなかったのは失敗だった。
藤原宮跡の蓮ゾーンには、『唐招提寺蓮』と記された花の一角があって、毎年綺麗な花を見せてくれるのを思い出した。
蓮ではないが、夏の花百日紅と、秋の花萩が鑑真和尚の御廟への道すがら、何気なくピンクの花を咲かせていることにときめきながら大好きな瓦土塀の道を歩む。
御廟の門をくぐると、柔らかいビロウドのような緑の苔の庭が、いつ訪れても先ず感動する。 御廟の前の灯籠の灯りは、消えることなく鑑真和尚の御心が世の中を照らすように、ともり続けている。
余り静かなので人がいないと思っていたが、三々五々お参りの人は絶えない。
8053