カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

パンのみみ

2013年09月12日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

 

浮見堂を見た後、丸窓のある江戸三の下の道を駐車場へむけてのんびり歩いていた。

この時点では、鹿の姿が全く見えなかったが・・・

 

左にわずかに写っているおじさんが、自転車で来たときのこと。あちこちから見る見る鹿が集まってきた。

おじさんの手には何かが見える。江戸三を写していた私は、賑やかになった道端へ行ってみた。 

 

おじさんは、自転車の前籠から、次々と食パンの端(みみ)を出して、集まって来た鹿たちに与えると、どの子達も食べることに一生懸命だ。 

 

すぐに一袋のパンの耳がなくなってしまう。自転車の前籠に詰められるだけつめて持ってきたおじさんは、「コーヒーを飲みに行く喫茶店で溜めて置いてくれるので、こうしてここに持ってくるのですよ。」写真を撮りながら見ている私に、話しかけてくれた。 

 

鹿はおじさんの自転車をよく知っているらしく、他の自転車には知らない顔で見送っていたのに、おじさんの自転車には、今まで何処にいたのかしらと思うほど、短い時間に集まってくる。

もう何年も続けているとのこと、おじさんは、無心に食べている鹿を優しい目で食べつくすまで眺めていた。

もうずっと以前のことだが、大仏殿の裏の大仏池の畔で、やはりパンの耳を持ってきて鹿に与えているおばさんを見たのを思い出した。

街の優しい人に温かく見守られているのだなぁ。 

 

おじさんが去り、鹿も去ったので、私も駐車場へとその場を後にした。

興福寺の五重塔の上に、秋の雲が流れているのを見ながら~~~。 

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奈良公園・鷺池の浮見堂

2013年09月11日 | ☆ ふるさと・大和

 

 

 百日紅の花が咲いている間に浮見堂を今年は訪れてみたいと、猛暑の中で思い続けていた。

 

 9月にはいってからもまだ咲き続けている百日紅が、きっと待っていてくれたんだろうなぁと鷺池の周りを散策しながら、今になってしまったけれど、きてよかったと花も浮見堂も、鷺池も、いとおしく眺めた。

  

青空にピンクの百日紅は優しくよく似合う。

 

 

 浮見堂の中で何かの撮影をしていたので、邪魔になってはいけないので、なるべく人が写らないようにして、好きな景色を切り撮った。 ボートに乗る人がないのか、きちんと繋留されている。

学生時代休講のときなど、よくここに足を運んで、ボート遊びをしたものだった。

池も浮見堂も、50数年前と何も変わらない。塗装したボートだけは、過ぎ去った日の遠いことを思わせる。

 

 鷺池に浮かぶ六角形のお堂は檜皮ぶきで、周りの欄干と調和して池に映る姿も、奈良公園の中で最も人々に愛されている風景だ。この日撮影をしていたのは、近く結婚式を挙げるカップルの「前撮り」とのことだった。

 

浮見堂は大正5年に建てられて、平成3年~6年にかけて修復をしたのだそうだ。

  

撮影が済んだので浮見堂に行ってみた。靴を通して木の板の感触が懐かしい感じだ。

 

欄干のぎぼうしの向こうに百日紅の並木が見えるはずだけど、今は、花が少なくなったのか花の色がわずかに見えるだけなのが、季節の移りが見えるようだ。

 

  

更に季節が進んだときこの上の額縁は、紅葉したカエデの彩が美しいことだろう。

  

春日奥山も鷺池に映る空も、白い雲も浮見堂を中心に今目の前に広がる夏から秋への空気が入れ替わったような日に、ここにこれたことが良かったと再び思う。

             

人力車も足を留めてお客さんに浮見堂の美しさを話しているのだろう。鷺池の傍にある水禽屈。ひしゃくで水をすくって敷き詰めてある石の上に水を流して耳を済ませると、地の底から癒しの音色が聞こえてくる。

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明日香 棚田の案山子ロード

2013年09月10日 | ☆ ふるさと・大和


 

 

やっと爽やかな秋晴れになった。

この秋になって3度目、土日はずっと雨だったから、待ちかねて今日行ってきた。

今年の案山子のテーマは、「田の神様」「田の生きもの」だとのことだった。

さあどんな田の神様が案山子ロードに待っていてくれるだろう。

棚田を愛する人、棚田に稲を育てる人、世話をする人、訪れる人、案山子を作る人、見る人、みんなみんな「田の神様」なのだと、案山子の一体一体を見ながら思う。

デジブックの中にどんな「神様」見つけるでしょう。 

 

デジブック 『明日香棚田の案山子路』

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慶択園 

2013年09月09日 | ちょっとおでかけ

 

 

天王寺公園から、レンガ造りのトンネルを潜ると、慶択園から市立美術館へと続く。 

   

トンネルを出ると説明板には、2000年4月美術館でフェルメ-ル展開催の時、この小道が整備されて「フェルメールの小路」と名づけられたことが説明してあった。 何かロマンチィックナな名前の道で、美術館に行く人か、慶択園へ行く人しか通らないので、都会の喧騒から全く隔絶されたような、静かな落ちついた散策道である。 

 

 

フェルメールの小路を行くと、白漆喰の瓦塀が長く続いて、慶択園の入り口に達する。このいり口は、多分北側の入り口だと思う。

私はここから入らないで、

 

美術館に近いほうの入り口から入った。

 

慶択園の説明板を読みながら、京都の名庭園師小川冶兵衛の手による庭園であることに、とても興味を持った。

それとともに、京都、南禅寺辺りを散策していて、ふと目に留まって惹かれるように訪れた、山縣有朋の別荘「無燐庵」の素晴らしい庭園が蘇ってきた。 琵琶湖疎水を引き込んだ素晴らしいお庭だった。 小川冶兵衛作の平安神宮苑にも、何度か訪れ、日本庭園の魅力に取り付かれるような時のあったのを、慶択苑が引き寄せてくれたような気持ちになって、足を踏み入れた。 

 

庭木の向こうに見えるのは、この日行ってきた美術館で、元は、住友邸だったが、この慶択園とともに大阪市に寄贈したということである。 

 

         

あべのハルカスを映しこんだ池の周りを散策し、いま自分のいる場所が、大阪の街中であることも忘れて、先ほど鑑賞してきた素晴らしい写真の作品等を思い出したり、わずらわしい全てのことを捨て去って、癒しの空間に十分浸りきることができた。

ここには季節が変わったらまた来てみたい。

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東京オリンピック

2013年09月08日 | ★ 日々の呟き

 

 

3時ごろ目覚めたので、そのままテレビを観ていた。

東京オリンピックの開催国が日本に決定する瞬間まで、眠れないままどうなるのかドキドキしながら、「とうきょう」の文字がカードに見えたとき「思わずヤッター!」と独り言。 それまではこんなに感動する自分を想像もしていなかったのに。

2020年の開催まで、生きさせてもらっていたら、二度目のオリンピックを例えテレビであっても、観ることができるのだと。

東京オリンピック思い出の1枚」は、プールで実際に観戦した。カテゴリー思い出綴りにブログアップしている。

「7年後元気だったら、行きたいなぁ」 お昼にこんな呟きをしている私に、息子に「あほか」と言われてしまった。

ほんまに、そんなことを考えるのは、歳も体調も忘れて、「あほかいな」と自分でも思う。

東京オリンピックが、今の日本を元気にし、若者たちに大きな夢を与えてくれる、そんな方向にこの国が向かうことを心から念じている。

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