お湯の国 日本

美しい日本の温泉地中心の旅記録(おんせん鑑定士:監修) 【記事・映像は著作権、人権保護法等により無断使用を禁じます】

農場解放宣言(理想の村)

2007年09月03日 |   ✑文学逍遥 紀行

影像:嘗てのまんま、神社は残るが、内部は人気もなく往時を偲ぶよすがも無い。

   苦悩の末終に有島武郎は地主として保有する農地を解放する。
   その農場解放宣言の場所が農場内にある『弥照神社』の中だ。
   小作人は神社に集められ、有島武郎の決意を聴いて驚愕した。

解説:このように実生活、小説世界と一致する理想主義を掲げたのが『 白樺派
   と言われ同じような理想を持った文学者に武者小路実篤がいる。武者小路
   実篤の創った『新しい村』は今も、宮崎県と埼玉県の両県で持続している。

参照 #① 有島武郎(白樺派作家)探訪紀行
    ② 弥照神社農地解放宣言北海道 ニセコ町 理想の村集会場)

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マッカヌプリ(理想の村)

2007年09月03日 |  🚙道央・道北紀行.

影像:理想の村の背後に聳える羊蹄山(マッカヌプリ)    2019.9.6映像再掲

今では羊蹄山という名が定着しているが、開拓時代はマッカヌプリと呼ばれていた。
だから麓の村が『真狩(マッカリ)村』、地主の息子として小作人の開拓の苦しみを
切ない思いで観ていた作家:有島武郎にこの蝦夷富士はどのように観えたのだろう。

小説カインの末裔』冒頭の一文:
   『・・・見上げると八合目まで雪になったマッカヌプリ(羊蹄山)は少し頭を前
    にこごめて風に歯向かいながら黙ったまま突っ立っていた。昆布岳の斜面
    に小さく集った雪の塊を眼がけて日は沈みかかっていた。草原の上には一
    本の樹木も生えていなかった。心細いほど真直ぐな一筋道を、彼と彼の妻
    だけがよろよろと歩く二本の立木のように動いて行った・・・』

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