映像:夢千代日記の夢千代像(吉永小百合がモデル)が温泉場を背景に建立されている。
山陰地方の日本海側は行政区分が立て込んでいる。福井、京都、兵庫、島根と分割され、
湯村温泉はその中の兵庫県に属している。知ってのとおり兵庫県は瀬戸内海側にも分布。
湯村温泉は二つの海の交差点的温泉地とも云える。そしてあの悲しいドラマが展開する。
夢千代日記:NHKの夜ドラで湯村温泉を舞台に白血病を病む温泉芸者の切ない恋愛ド
ラマ。吉永小百合は若いころ「愛と死を見つめて」という映画でやはり顔面癌の乙
女役を演じている。彼女の美しさはこの哀切な役柄で一層際立った様な気がする。
感動の映画:吉永小百合が演じた『愛と死を見つめて』は涙をなくしては観れない。ど
んなに愛し合っても死という肉体の崩壊からは逃げられない。恐怖に慄きながら
純愛を貫き死んでいった「マコ…甘えてばかりでごめんねミコはとっても幸せな
の」難病軟骨肉腫に冒された小島道子と3年間も支え続けた恋人高野誠の実話だ。
願い:湯村温泉の温泉街、荒湯公園、春来川周辺を逍遥すると温泉街の横丁から吉永小
百合扮する夢千代がフッと目前に現れる様な錯覚に。この街はいまでも息づいて
いる温泉場。全国にはこの様な温泉集落がある。いつまでも続いて欲しいと願う。
追悼:夢千代日記の作者・脚本家早坂曉氏が2017.1.16に死去。また昭和の星が消えた。
吉永小百合が「『夢千代日記』は早坂さんからいただいた大きなプレゼントでし
た。私の大切な宝物です」とコメントを寄せている。同時に湯村温泉の宝だった。
小雪舞う温泉街を夢千代扮する吉永小百合が傘を片手に通る。そんな、思いをこの像に
込めた設置した。NHK連続ドラマ『夢千代日記』以降の湯村温泉のシンボルは『夢千
代』。吉永小百合は名誉町民となり、街の至所に夢千代・小百合の記憶が置かれている