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源泉井戸を直に覗き込むことはなかなか難しい。殆どの源泉がポンプで揚力されている。
下風呂温泉郷の大湯共同浴場のそばに大湯源泉一号の井戸がある。勿論自然湧出。旅館
組合・財産区が大事に管理している。覆いを外すとご覧の様に観察できる。地球の贈物。
計画:源泉の側に共同浴場があり温泉を村民に提供している現在の仕組みが根本的に変
わるかも知れない。来年、風間浦村ではこの源泉を活用して温泉センター(仮称)
を建築予定である。しかももう一つの源泉&共同浴場を一カ所に集約すると決定。
疑問:村には「桑畑ゆんゆん」という、もう一カ所公設共同浴場がある。1,782人
人口予算規模の自治体が公設浴場を二カ所も抱える愚政を何故容認するのだろう。
10年後には人口が半減する。しかも、両設備維持費は益々増えると推測。そして
何よりも大事な源泉隣接の二つの共同浴場(大湯・新湯)が失われる。深い嘆きだ。
考察:新聞報道によると旧下風呂小学校跡地で地熱発電の掘削調査が開始されたという。
下風呂温泉は大湯、新湯、浜湯の3つの自然湧出源泉を地元旅館が分け合って細々
営業してきた。つまり、湯量が少ないのである。それを熱源にするという発想が
もはや温泉郷として成り立つ自分たち温泉集落の価値・存在を否定していること。
問題:風間浦村は二つの過ちを犯そうとしている。一つは、原発資金頼みの新温泉館建
設で湯治場として成り立ってきた下風呂温泉の歴史・景観を破壊し、将来、財政
難を招こうとしている。もう一つはこれもエネルギー関連資金補助金で行われる
地熱発電を誘致し温泉資源(熱源)そのものの存在を危うくする。補助金頼み行政。
参照#①大湯共同浴場 ②新湯共同浴場 ③桑畑ゆんゆん ④共同浴場中心の温泉街景観