普段はあまりテレビを見ない僕も、バンクーバーオリンピックの放映番組は、かじりついて見ています。スピード・スケート男子500メートルでは、長島選手が銀、加藤選手が銅メダルをとり期待に応えてくれました。僕が通った小学校の冬の体育は専らスケートで、華麗なコーナーリングには憧れたものです。メダルを取った二人のコーナー・ワークはダイナミックで、かっこいいですね。今夜は華麗なテクニックで聴かせてくれるプレイヤーです。
SONNY STITT (ソニー・スティット)
THE HARD SWING (Verve 1959年録音)
ジャズでテクニックというと、僕が思い浮かべるのは、チャーリー・パーカーを別格にするとソニー・スティット(as)です。力強い音で吹いていくテーマと華麗なアドリブにスリルを覚えます。渦巻き状の得意フレーズも彼ならではのものです。本作品は「Sits in with The Oscar Peterson Trio」と同年の録音だけに快調です。
共演陣にスターがいないのが残念ですが、スティットのワン・ホーンに相応しく過不足ないリズムを刻んでいます。メンバーは、スティット(as・ts)にエイモス・トリス(p)、ジョージ・モロウ(b)、レ二ー・マクブラウン(ds)です。
スティットは、メロディをきちんと吹いてくれるので、スタンダード曲をサックスで聞きたいという時に最適なプレイヤーです。本作品は、「I Got Rhytym」、「What's New?」、「If I Had You」、「I'll Remember April」、「After You've Gone」、「Street of Dreams」、「The Way You Look Tonight」という有名曲に、「Blues for Lester」などオリジナル4曲の全11曲です。
アップテンポの「I Got Rhythm」や「I'll Remember April」は力がこもった熱演です。「The Way You Look Tonight(今宵の君は)」のテーマ部分は、テナー・サックスにより比較的ゆっくりしたテンポで演奏されます。ジョニー・グリフィン(ts)をはじめ、アップテンポの扱いがほとんどで、それらもいいのですが、本来のバラードに相応しいゆっくりとしたインスト物を聴いてみたいという気持ちになりました。
たまたま年末にアップしていましたのでTBさせてくださいね。
おっしゃるように、ジャケットも強烈ですね。スティットは、力強い吹奏ひとつとっても、重要な奏者だと思えます。僕は、ほんのちょっとの間、アルト・サックスを吹いたことがあって、音色ではデズモンド、キーワークではスティットがアイドルでした。全然ものになりませんでしたが(笑)
先ほど昼休みに、ディスクユニオンへ行って「THE HARD SWING」買って来ました。
僕は、ソニースティット名義のアルバムは初めて買いました。とても楽しみです。
後ほど、感想を御報告します。
お昼休みにレコード(CD)店で買い物ができるのはよろしいですね。僕も、東京勤務の時は、よく買いに行きました。たまに、昼休みを超過して、慌てましたが(笑)
ソニー・スティットの作品は、僕も好きなものがいくつかあります。メンバーが若干地味ですが、てつさんのご感想はどうでしょうか。
何回か聴きましたが、噂通りパーカーそっくりですね。しかも音質がとてもよい(パーカーのものは、音質が悪いものが多いですから余計に)ので、とても素晴らしい演奏に聞こえました。メンバーが地味であることを感じさせません。
寺島さんは、スティットは歌心が無い、スイングしない、といった事をどこかで言ってた気がしますが、そうしたことは全く感じませんでした。
別のアルバムも買ってみます。
御紹介いただいて、感謝します。
このアルバムがお気に召されたようで、よかったです。
寺島さんの紹介は、時として偏りがあるように思います。珍しいものを紹介してくれるなど、よい面もありますが、スティットについては、てつさんの感想が正しいように思います。僕は、モダンジャズ、ビバップは、スティットのWith The Oscar Petersonを聴いて親しみ始めたので、すごい親近感があります。