長野県(信州)には、蕎麦を食べさせるお店はたくさんありますが、美味しいお店に出会うことはそうありません。最近、伊那市郊外にある「こやぶ竹聲庵(こやぶちくせいあん)」というお店に連れて行ってもらったのですが、そこで、久しぶりに美味しい蕎麦に巡り合いました。木立に囲まれたお店のたたずまいも情緒があって、人気店だという評判にも納得がいきました。日本の地名を冠した曲が収録されている作品。
CAL TJADER (カル・ジェイダー)
CAL TJADER STAN GETZ SEXTET (Fantasy 1958年録音)
カル・ジェイダー(1925~1982年)は、多才な人で、デイブ・ブルーベック・トリオでは、ドラムスを、ジョージ・シアリング・バンドでは、ヴァイブとパーカッションを担当し、その後は自らラテン色の濃いグループを結成して活躍し、膨大な録音も残しました。その作品群の中で、スタン・ゲッツと共演したこのアルバムは、多くのジャズファンに支持されているのではないでしょうか。僕も、ほがらか寛ぎタイムに時々取り出します。
メンバーですが、カル・ジェイダー(vib)、スタン・ゲッツ(ts)、ヴィンス・ガラルディ(p)、エディ・デュラン(g)、スコット・ラファロ(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)。サンフランシスコのジャズ・クラブ「ブラックホーク」へスタン・ゲッツが出演した時をとらえて録音されたもので、ラファロとヒギンズは、その出演時のメンバーです。この二人の初期の録音の一つにも当たります。
曲は、ヴィンス・ガラルディ作「Ginza Samba」(訳すと「銀座サンバ」かな)、スタンダードが3曲で、「I've Grown Accustomed to Her Face」(彼女の顔に慣れてきた)、「For All We Know」、「My Buddy」、カル・ジェイダ―の自作が3曲で、「Crow's Nest」、「Liz-Anne」、「Big Bear」と全7曲。ガラルディは、曲を提供するとともに、ピアノの方でも意外とハードなプレイをしていて貢献しています。
ジェイダ―(vib)の柔かな音色のヴァイブ、ゲッツ(ts)のややクールなテナーが心地よく響きます。1曲目の「Ginza Samba」は、アップテンポで、ジェイダー、ゲッツと快心のソロが続き、思わず体を揺すりました。バラードの「I've Grown Accustomed to Her Face」、「For All We Know」はロマンチックです。後者における、スコット・ラファロ(b)の伴奏を聴くと、後年の活躍が暗示されているような気がします。活気のある「Crow's Nest」では、ゲッツがこれでもかのスインガーぶりを発揮し、ラファロのソロも力強い。
【こやぶ竹聲庵】
住所:長野県伊那市大字西箕輪与地6563
電話:0265-78-9966 営業:11:00~14:00 夜は完全予約制 (水曜定休)