安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

HAMPTON HAWES (ハンプトン・ホーズ) ALL NIGHT SESSION

2007-12-31 19:50:18 | ピアノ

大晦日です。祖父が、毎月の最後の日を「みそか」とよくいっていました。もちろん、「三十日」の意味ですが、毎月の支払が無事終了したというホッとした気分もあったようです。正月の準備も終わったので、長い録音時間のオールナイトセッションを聴いてみます。

HAMPTON HAWES (ハンプトン・ホーズ)
ALL NIGHT SESSION! (CONTEMPORARY 1956年録音)

 Allnightsessioncd

日本盤CD2枚組のジャケットです。元々は3枚のLPで発売されていたので、「1~3」の表記におやっと首をかしげた方もいると思います。ハンプトン・ホーズ(ピアノ)は、1955年の軍隊除隊後から58年にヘロイン中毒で収容されるまでの間にコンテンポラリーに多くの録音を残していますが、これはその一つです。

パーカー、パウエルからの影響を受けていますが、ファンキーさもところどころ出ています。アドリブはちょっと聞くとごつごつしている感じで、不協和音やスタッカートを使うなど、特に最近のピアニストに慣れた耳には、はじめは違和感があるかもしれません。

しかしながら、スイング感とブルージーに盛り上げていくところは醍醐味にあふれています。メンバーは、ホーズのほか、ジム・ホール(ギター)、レッド・ミッチェル(ベース)、ブラッツ・フリーマン(ドラムス)です。ホールとの組み合わせが意外ですが、ホールがホーズに合わせて細かいフレーズを弾いています。

一晩中テープが回されて、いずれもワンテイクでとられています。「I'll Remenber April」、「Woody'n You」、「Two Bass Hit」、「Blue'n Boogie」などテンポが早めのものが印象に残ります。


LOREZ ALEXANDRIA (ロレツ・アレキサンドリア) MY ONE AND ONLY LOVE

2007-12-29 04:10:53 | ヴォーカル(L~R)

昨日の日本経済新聞の会社研究でソニーが取り上げられていました。今後の経営戦略が課題という内容ですが、ソフトとハードの融合を目指すようです。ソニー(CBSソニー)は、COLUMBIA、EPICなどのレーベルを持っていますが、日本では売れ筋しかカタログにありません。オリジナルジャケットの絵でCD復刻をしてもらいたいものです。

LOREZ ALEXANDRIA (ロレツ・アレキサンドリア)
MY ONE AND ONLY LOVE (SONY 1986年録音)

 Myoneandonlylovelorez

ジャケットがイラストになっているソニーCDクラブからのもの。本作品は飛びきりのものなので、所持している人が多いと思います。CDであってもジャケットはオリジナルと同じものがほしいと思います。

トミー・フラナガン(ピアノ)の素晴らしさがよい録音ではっきりわかります。同じ音(鍵盤)を弾いていても、力の入れ具合で音のニュアンスを微妙に変えているのがわかります。表情をつけ、スイング感も豊かで、ピアノも歌っている感じです。そして、ピアノ・ソロがあればいいなという箇所では、印象的なソロが必ず入っています。

もちろん、ロレツの代表作の一つです。軽いフェイクをいれながら、リズムに快適に乗った、いかにもジャズ・ヴォーカルという、たいへんうれしい作品です。曲目はすべてスタンダードで、「My One And Only Love」、「Almost Like Being in Love」、「I'm Through With Love」、「Nature Boy」など得意のレパートリー10曲が収録されています。


SUSAN BARRETT (スーザン・バレット) A LITTLE TRAVELIN' MUSIC

2007-12-26 23:48:15 | ヴォーカル(S~Z他)

昨夜、友達2人と軽く飲んでいるうちに旅行の話になり、「カニを食べに札幌へ」、「フグなら博多か」など大いに盛り上がり、3人で「たびくらぶ」を結成しました。とりあえず毎月3千円ずつ積み立てることにし、本日銀行口座を開設して入金してきました。旅に関連する歌は、「Sentimental Journey」などありますが、アメリカのご当地ソング集です。

SUSAN BARRETT (スーザン・バレット)
A LITTLE TRAVELIN' MUSIC (Capitol 1960年ころ録音)

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スーザン・バレットが歌でアメリカ各地を案内してくれるというコンセプトアルバムです。彼女は、19歳の時にオーディションを受けキャピトルで「Mixed Emotions」を録音(1959年)し、第2作がこの作品です。ロスアンゼルスのクラブ「ココナツ・グローブ」をはじめ各地のナイトクラブに出演をしていますが音楽界からは消えてしまいました。66年にもRCAにLPを残しています。

編曲は、映画音楽(ハスラー、12人の怒れる男など)でも有名なKenyon Hopkins(ケニヨン・ホプキンス)です。アコーディオンも入ったバンドにコーラスも加えた明るく非常に軽快な伴奏です。スーザンの歌の方は、リズムに乗って伸び伸びと声を張り上げることが得意のようですが、スロー・テンポのものも悪くないと思います。

曲目は、全米ご当地ソング集でポップス系です。「Moonlight in Vermont」(バーモントの月)、「Manhattan」、「Pennsylvania Polka」、「Georgia on My MInd」、「Moon Over Miami」、「California Here I Come」といったおなじみの歌が収録されています。

また、下記の本「歌で知るアメリカ」(東理夫、神崎浩著 音楽の友社ON BOOKS)が、アメリカご当地ソング(ポップス全般)の参考になります。スーザン盤に収録されているもので、この本で触れられているのは「Georgia on My Mind」、「Carolina in The Morning」そして「Moonlight in Vermont」でした。古い本ですが、パラパラと一読するもの面白いです。

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GEORGES ARVANITAS (ジョルジョ・アルバニタス) COCKTAIL FOR THREE

2007-12-24 21:37:47 | ピアノ

きょうはお休みなので、DVDを借りてきて見ることができました。トム・クルーズ主演の「カクテル」です。バーテンダーとして成功し、自分の店を持つサクセスストーリーです。お酒の入っている瓶を音楽に合わせて投げ回したりしてカクテルを作るのが派手でカッコイイですね。最後に自分の店で、スピーチをして「On The House」(店のおごりだ)といって賑やかに閉じます。「COCKTAIL FOR THREE」を聴きます。それと、酒場(バー)なので、キャシー・バー(女性ヴォーカル)もHPにアップしました。

GEORGES ARVANITAS (ジョルジョ・アルバニタス)
COCKTAIL FOR THREE (PRETORIA 1959年録音)

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ジャケットがフランスらしくておしゃれです。三人でカクテルを作って、実際に飲んでもいるようです。アルバニタスは、フランスのピアニストでヨーロッパを代表する存在でした。初期はパウエル・スタイルですが、1970年くらいからはモード・スタイルも取り入れて演奏活動を続けました。ミシェル・ルグランの信頼も厚くて、ルグランのサウンド・トラックに起用されています。

COCKTAIL FOR THREE(カクテル・フォー・スリー)は、アルバニタス初期の傑作です。ハード・バップ・スタイルですが、よくバウンドして演奏する喜びが伝わってくるようです。急速調の「Cocktails for Three」は、はじめから絶好調で、これをきくとメンバー三人の息がぴったりとあっているのがわかります。

メンバーは、アルバニタスのほか、Gene Taylor(b)、Louis Hayes(ds)というホレス・シルバー・クインテットの二人です。「Mean to Me」では、ジーン・テイラーのベースがフューチャーされます。「Bluesy Blues」は、抑え気味ですが、軽めのブロックコードを挟みながらシングルラインで軽快なソロが続きます。他に「Airegin」、「Tune Up」といったジャズ・スタンダードなどを収録。

キャシー・バーはこちらです。
http://www6.ocn.ne.jp/~jazzvo/kathyBarr.html



Jingle Bells (ジングル・ベルズ) 

2007-12-23 00:05:45 | ヴォーカル(S~Z他)

カボチャを小豆の中に入れて煮たものが夕食に出ました。お汁粉のお餅のかわりにカボチャをいれたものです。冬至だからかぼちゃを食べるのですが、大量に作ってあるので、クリスマスのケーキやローストチキンは今年も買ってもらえない気がします。そこで、クリスマスの歌を大きな音でかけてアピールしてみました。

BRENDA LEE (ブレンダ・リー
 MERRY CHRISTMAS FROM BRENDA LEE (ブレンダ・リーのメリー・クリスマス) (
TEICHIKU  EP 1965年発売)

浜村美智子
 CD
 浜村美智子/バナナ・ボート からJingle Bells

TONI HAPER (トニ・ハーパー)
 Candy Store Blues (
OFFICIAL 3009 コロンビア録音をまとめたLP)からJingle Bells

Merrychristmasfrombrendaep  Bananaboatcd  Candystoreblues

ブレンダ・リーはスタンダードも歌うポピュラー歌手です。ミス・ダイナマイトといわれていて、来日公演を聴きに行ったことがあります。私は彼女のアルバムも何枚も持っていますが、今ではオールディーズやポップスファンの関心は高くないようです。

日本代表とした浜村美智子ですが、懐かしく思われる方もいるかもしれません。ハスキーな声で、日本語と英語で歌う迫力のあるジングルベル(1957年11月)です。沢田俊吾とダブル・ビーツの専属はだてではありません。このCDには、カヴァーポップスの「バナナ・ボート」、「島の女」、「監獄ロック」、「死ぬほど愛して」などが入っています。

トニ・ハーパーの「ジングルベル」は、少女時代のもので、本当に楽しそうに歌っています。コロンビア録音をまとめたオフィシャルレーベルはいい仕事をしています。トニ・ハーパーのファンではありますが、さすがにSPまで探そうとは思っていなかったので、このLPはありがたいものです。出色のジングルベルです。

浜村美智子のCD出したついでに、青山ミチの「カモナ・ダンス」、園まりの「悲しき慕情」が収録されている復刻CD「カッコイイ10人 東京ジャズ喫茶めぐり」(1962年12月)を聴いてみました。ロック度がそんなに高くないので、私にはぴったりです。「悲しき慕情」では「ダンドゥビ、ドゥダンダン」とコーラスに加わってしまいました。きょうはオールディーズ系統になりました。

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