案内をいただいたので、先日林業関係の表彰式と講演会に行ってきました。ポスターや巣箱のコンクールへの応募は、主に小・中・高校生からでしたが、入賞作品の見事なことに驚きました。特に巣箱は、周囲の森に溶け込むような凝った作りで、製作時間も相当かかっているのに違いありません。児童・生徒に郷土の自然に関心をもってもらうのに、こういうコンクールはいい機会だと思いながら会場を後にしました。飛翔する演奏。
JOACHIM KUHN (ヨアヒム・キューン)
FROM TIME TO TIME FREE (CMP 1988年録音)
たまには、音数が多く、若干フリーぽいものもいいかと、ドイツのピアニスト、ヨアヒム・キューンのアルバムを聴きました。キューンは、1944年旧東ドイツのライプチヒ生まれですが、60年代後半からはフランスを中心として活動しており、75年から数年間はアメリカにいてフュージョンも手がけるなど、幅広く状況に対応したミュージシャンです。
メンバーは、ヨアヒム・キューン(p)、J.F.ジェニー・クラーク(b)、ダニエル・ユメール(ds)。このトリオは、お互いに反応しながらテンションの高いプレイをしていて、他にも1989年のパリでのライブ盤(CMP)なども素晴らしく、最高のピアノ・トリオの一つに挙げたくなります。キューンの研ぎ澄まされた硬質な音色も聴きものです。
曲は、ジャズ・オリジナルとメンバーの自作です。ジョン・コルトレーン作が2曲で、「India」と「Expression」、ジョン・スコフィールド作「Spy vs. Spy」、ヨアヒム・キューン作「Para」、「Sometimes I Don't Remember」、ユメールとキューン共作の「From Time To Time Free」、このトリオの3人の共作の「Cannonball」と「Trio Music」の全8曲。コルトレーンの曲は、テナー・サックスではおなじみですが、ピアノでどのように演奏されているかにも興味が湧きます。
フリーに近い硬派な部分や、抒情性もあったりと変化に富み、ついつい身を乗り出して聴いてしまう作品。「India」は、コルトレーンの音を想いおこさせるテーマ部分から、キューン(p)の激烈な急速フレーズが立ち上がってきてスリリングで、マッコイ・タイナーのプレイも髣髴とさせます。「From Time To Time Free」は、アグレッシブなところが適度なスパイスになっていて、気持ちよい演奏。「Para」では、冒頭の重々しいテーマから、一気にジェニー・クラーク(b)のランニングベースに乗り、キューンがソロをとる展開に痺れます。
【愛鳥週間の巣箱、ポスター】
長野県の飯田市及び下伊那郡町村を対象としたものです。巣箱の部にも応募があるのが頼もしいです。