買い物のついでに、環境フェスティバルという催し物を覗いてきました。究極のエコカーともいえる水素で発電して走る車「Honda FCX クラリティ」の試乗会があったからです。CO2や排気ガスが出ず、出るのは水だけという燃料電池車で、スタイルも美しい(クラリティのホームページ)。試乗は駐車場をぐるぐる回るだけでしたが、次世代の車という感じがしました。Turnが多かった(笑)ので次のアルバムを取り出してみました。
HANK MOBLEY (ハンク・モブレー)
THE TURNAROUND (BLUE NOTE 1963年、65年録音)
ハンクのオリジナル曲「The Turnaround」の意味は多分、方向転換ということでしょうが、これには業績回復という意味もあるので売り上げ増加も願ったタイトルでしょうか。65年録音の4曲に63年録音の2曲を加え、65年ではいわゆるジャズ・ロック・リズムも取り入れ、そういう意味でも転換点です。
モブレーは好きなテナーサックス奏者の一人(モダンジャズやヴォーカルを聴こう ハンク・モブレイ)ですが、「THE TURNAROUND」に対してはなかなか食指が動きませんでした。「DIPPIN'」があればいいやという気持ちだったのですが、モブレーのプレイに関しては、65年録音に加えて63年録音が素晴らしく、やはりコレクションには欠かせないものでした。
メンバーは、63年がモブレー、ドナルド・バード(tp)、ハービー・ハンコック(p)、ブッチ・ウォーレン(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)。65年は、モブレー、フレディ・ハバード(tp)、バリー・ハリス(p)、ポール・チェンバース(b)、ビリー・ヒギンズ(ds)というおなじみのものです。
ジャズ・ロック調の表題曲「The Turnaround」やアップ・テンポの「Pat 'N Chant」におけるモブレーのロング・ソロも悪くないですが、63年録音の「East of The Village」と「The Good Life」の方が僕にはより魅力的でした。特に、情緒を醸し出しながら音を長めにとってプレイしている「The Good Life」が素晴らしくて意外な掘り出し物でした。ハンコックやハバードの切れのあるソロも目立つアルバムです。