お茶の水のディスク・ユニオン「Jazz Tokyo」に初めて入りました。先週、東京へ行ったのですが、用事の合間をぬって、なんとか30分ほど店内を見て回ることができました。とりあえず雑誌「Jazz Perspective」を買いましたが、LP、CDとも在庫が豊富で、これからはここへよることが多くなりそうです。久しぶりに、東京都内をあちこちと駆けまわったらかなり疲れました。癒し系のアルバムで。
JUTTA HIPP (ユタ・ヒップ)
JUTTA HIPP WITH ZOOT SIMS (BLUE NOTE 1956年録音)
リーダーのユタ・ヒップ(p)には失礼ながら、ズート・シムズ(ts)目当てで購入したアルバム。1956年のズートは絶好調で、「Zoot」(Argo)、「Zoot Sims」(Ducretet Thomson)、「The Modern Art of Jazz」(Dawn)など代表作を作っています。また、リード・マイルスによる、ジャケットは鍵盤を模したデザインでしょうか、色づかいも鮮やかで、1500番台の中で異彩を放ち、明るいこの作品のムードを表しているようです。
メンバーは、ユタ・ヒップ(p)、ズート・シムズ(ts)、ジェリー・ロイド(tp)、アーメド・アブダリ・マリク(b)、エド・シグペン(ds)。ジェリー・ロイド(tp)のプレイは、中音を中心とした落ち着いたもので、ちょっとチェット・ベイカーを思わせるところがあります。
曲は、ズートの自作「Just Blues」、マット・デニス作の「Violet For Your Furs」(コートにすみれを)、ジェリー・ロイドの「Down Home」、J.J.ジョンソンの「Wee-Dot」、ミュージカルナンバーの「Too Close For Comfort」の6曲。僕はマット・デニスのファンなので、名曲の「Violet For Your Furs」が入っていると、ヴォーカル、インスト問わず、期待をもって聴くことが多いです。
一番のお目当ては、ズートの吹くバラード「Violet For Your Furs」ですが、1曲目の「Just Blues」から乗りまくるズートのプレイが楽しめます。一般には火を噴くようなヴァージョンが多い「Wee-Dot」ですが、ここでは、皆で軽くやろうというムードで演奏されており、異色ですが悪くはありません。ユタ・ヒップも各曲でソロをとっていますが、やはり「Violet For Your Furs」におけるプレイが美しくて印象に残ります。
ホームページのジャズに、ユタ・ヒップ(Jutta Hipp ピアノ)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ユタ・ヒップ
【Jazz Tokyo】と【Jazz Perspective】