今年は桜の花が咲くのが早く、飯田市内でもあちこちで見られるようになりました。出かけたいところですが、今シーズンは花粉症がひどく、外出を躊躇する日も多くなっています。外出時にはサージカルマスクをかけ、薬も朝晩飲んでいます。薬は、知り合いの薬剤師さんお薦めの「アレグラFX」で、鼻炎用ですが、結構効くので助かっています。スカッとした演奏を聴いてみました。
JACK WILSON (ジャック・ウィルソン)
THE JACK WILSON QUARTET FEATURING ROY AYERS (ATLANTIC 1963年録音)
ジャック・ウィルソン(p)の振幅が大きい速いパッセージによるソロは爽快感があります。1960年代から70年代にかけての、アトランティック、ブルーノート、ディスカヴァリーなどに残した彼の諸作は、編成は様々ですが、面白いものが多く、一時期集めました。ウィルソンの初リーダー作でもあるこのアルバムは、朝からでも聴けるような爽やかなもので、低い音でかけているとBGMにも適しているようにも感じます。
編成は、モダン・ジャズ・カルテットと同じで、ウィルソン(p)、ロイ・エアーズ(vib)、アル・マッキボン(b)、ニック・マルティニス(ds)というメンバー。ウィルソン=エアーズのコンビは、60年代を通して活動しましたが、なかなかの名コンビです。ウィルソンもエアーズもテクニシャンで、速いところは一糸乱れることがなく、スロー部分ではたっぷりと歌うなど、共通点があります。また、フレーズが明るめな点もこのコンボの特徴でしょうか。
曲は、1曲目の「Corcovado」(コルコヴァード)はスタンダードですが、あとはウィルソンの自作が5曲で、「Jackleg」、「Blues We Use」、「Harbor Freeway」、「De Critifeux」、「Nirvana & Dana」の全6曲。5曲も自作を提供しているのは意欲の表れでしょうし、「Blues We Use」や「Harbor Freeway」は印象的なテーマを持つ曲で、初リーダー作から作曲の才を示しています。
ボッサ・リズムの「Corcovado」では、魅力的なテーマがピアノで静かに奏され、ヴィイブがそれを繰り返し、次第に華やかなアドリブに入っていき、気持ちがよい演奏。「Jackleg」は急速調で、ウィルソン(p)、エアーズ(vib)ともスピード感溢れる快活なプレイを繰り広げています。「Blues We Use」ですが、ウィルソンはトレモロや速いパッセージを交えたソロをとり、エアーズもここではミルト・ジャクソンを髣髴とさせるような伝統的なフレーズを用いて、グルービーさを醸し出しています。
【アレグラFX】