肩凝りがどうにも気になるので、温泉に行ってきました。今回は安曇野市の実家から北へ車で20分ほどのところにある、長野県北安曇郡松川村の「すずむし荘」です。宿泊施設やレストランもあり、ちょうどお昼頃だったせいもあり、レストランは混んでいました。ゆっくりと露天風呂にも入り温まった後は、自動マッサージ機で体全体を揉み解してみましたが、こういうのは人の手が一番ですね。少し元気を回復したので、帰宅後トロンボーンの力作を聴きました。
SLIDE HAMPTON (スライド・ハンプトン)
THE FABULOUS SLIDE HAMPTON QUARTET (Pathe-Marconi 1969年録音)
このごろ999円で東芝EMIが名盤をCD復刻していますが、そのラインナップの中で一番に目をひいたのがこのアルバムです。かつてLPで入手した時に、スライド・ハンプトン(tb)の迫力あるプレイ、ヨアヒム・キューン(p)のエキセントリックなピアノなど、その熱いプレイに魅せられて、しばらくの間、独身寮の狭い部屋をジャズ喫茶状態にしてしまったアルバムです。
スライド・ハンプトン(tb)といってもピーンとこないかもしれません。メイナード・ファーガソン楽団などビッグ・バンドでの活動が長く、作編曲もこなしました。1968年、ウディー・ハーマン楽団に加わって欧州楽旅した際に、ヨーロッパにとどまり、77年まで滞在します。本作は、69年にパリで録音したものです。
メンバーは、スライド・ハンプトン(tb)、ヨアヒム・キューン(p)、ニールス・ペデルセン(b)、フィリー・ジョー・ジョーンズ(ds)で、皆かなり自由にやっています。4曲がハンプトンの自作で、「In Case of Emergency」、「Last Minute Blues」、「Chop Suey」、「Impossible Waltz」に、J.J.ジョンソンの名作「Lament」の5曲。「Last Minute Blues」は、ダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)が「After Hours」(Enja)で取り上げています。
ハンプトン自体は、比較的オーソドックスなプレイなので、トロンボーンの名盤としても楽しめます。キューンは、フリーに近いモードプレイという感じですが、好き勝手にやっていていい味つけ。そして、ペデルセンのぐいぐいベース、フィリー・ジョーも燃えているようで、全員が熱い。「In Case of Emergency」から疾走しますが、途中「Lament」がやや静かなだけで最後まで走り続けます。たまに聴きたくなる激烈名盤。
【すずむし荘】
住所:長野県北安曇郡松川村3363-1082
TEL:0261-62-8500
営業:10時~21時 日帰り温泉は毎週木曜日休み
入浴料:大人500円、小学生以下350円
【北アルプス光景】
松川村に行く途中の池田町の東側の高台からの光景です。富士山に似ているのが有明山です。別名信濃富士と言われていて、安曇野市からもよく見える山です。