安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ウェス・モンゴメリー IN PARIS

2017-12-31 10:16:34 | ギター

12月30日、スピードスケートの平昌オリンピック代表選考会の運営ボランティアをエムウェーブ(長野市)で行ってきました。駐車場の誘導が仕事でしたが、休憩時間に大会を観ることができました。フィギャースケートほどの華やかさはありませんが、小平奈緒選手など人気選手が出場した日は観客も多く入ったようです。高速で駆け抜けていく選手のフォームの美しさや迫力は、さすがに日本のトップクラスです。高速プレイがすごいアルバム。

WES MONTGOMERY (ウェス・モンゴメリー)
IN PARIS (Resonance 1965年録音)

   

フランス放送協会が録音したウェス・モンゴメリー(g)のパリにおけるライブ録音です。かつて、「Solitude」といったタイトルでアルバムが発売され僕もLPを持っていますが、今回は公式なもので、曲順も初めて当日どおりに収録されるなど整理がされた上での発売です。邦訳の付いた解説が読み易いので国内盤のCD(2枚組)を入手しました。

メンバーは、ウェス・モンゴメリー(g)、ハロルド・メイバーン(p)、アーサー・ハーパー(b)、ジミー・ラブレイス(ds)、ジョニー・グリフィン(ts,3曲にゲスト出演)。1965年3月27日パリのシャンゼリゼ劇場におけるライブ録音。従来流布されていたものより、音質の向上が飛躍的に図られ、解説には、ハロルド・メイバーン(p)の思い出話やコンサート時の写真が掲載されるなど充実しています。

曲は、Disc1が、ウェス・モンゴメリー作「Four on Six」、ジョン・コルトレーン作「Impressions」、スタンダードの「The Girl Next Door」、「Here's That Rainy Day」、ウェス作「Jingles」。Disc2が、ハロルド・メイバーン作「To Wane」、ウェス作「Full House」、セロニアス・モンク作「'Round Midnight」、ディジー・ガレスピー作「Blue'n Boogie」~ウェス作「West Coast Blues」、ウェス作「Twisted Blues」。10トラックの11曲で、ウェスファンにはおなじみの曲が並んでいます。

燃え上がるウェス・モンゴメリー(g)のプレイに思わず声をあげたくなるアルバム。ジョニー・グリフィン(ts)を加えた「Full House」セッションの再現も嬉しいのですが、カルテットによる「Four on Six」、「Impressions」や「Jingles」は身を乗り出して聴いてしまいました。シングルラインからオクターブ、コードワークと流れるようなウェスのソロは、スピードにあふれ、迫力がすごくスリリングです。「Here's That Rainy Day」では、メロディを大事にしたボサノヴァ・プレイを行っていますが、メイバーン(p)のソロも含め実に気持ち良い。リズム陣も、ウェスのスピードについていき、熱くスイングしています。

本記事が、平成29年(2017年)の最終になります。この一年間ご覧いただきありがとうございました。皆さん、よいお年をお迎えください。azumino

ライナーには演奏姿を捉えた写真も掲載されています。

   

ジャズ・ライフの2018年1月号表紙。ウェスの「In Paris」セッションの詳細な解説が載っています。

   

「Four On Six」のギター・スコアも掲載されています。

【平昌オリンピックスピードスケート代表選考会の様子】

   

最終日の30日は、女子5000mと男子10000mでした。

女子5000m

男子10000m

Mウェーブ。

東の方向にある里山


師走の東京散策(青山・神田・中野・丸の内)

2017-12-30 17:36:50 | お出かけ・その他

12月25日は、南青山のジャズクラブ「Body & Soul」に行き、神田のホテルに泊まり、翌26日は、昼前の空いた時間に中野へ出かけ、ジャズ喫茶「ロンパーチッチ」に寄りました。夕方からは東京丸の内の「Cotton Club」に出かけましたが、前後にイルミネーションなどを観覧しました。ちょうどクリスマスシーズンでもあり、都心の夜は華やかでした。

【青山 骨董通り】

ジャズクラブの「Body & Soul」を目指して骨董通りを歩いているところです。

このイルミナーションは目立ちました。道行く人の多くが立ち止まって見ていました。

【神田】

宿泊は、コンフォートホテル神田。神田駅から4~5分です。

神田駅近くです。

電車が上を走っています。高架橋の下の飲食店街。東京らしい光景です。

【中野】

中野駅北口。親戚が中野に昔住んでいたので、何度か泊まったこともありました。

道を渡りアーケード街のサンモールへ。

中古レコード店の「RARE」へ。ジャズ関連の在庫は少なく、すぐユニオンへ向かいました。

disk union中野店。ビルの二階です。

ジャズのレコードもそこそこありました。

せっかくなのでブロードウェーを抜けてジャズ喫茶の「ロンパーチッチ」に向かいます。

【東京駅周辺】

kitteに初めて入ってみました。

商業ビルでいろいろなお店が入っています。これは一階の千疋屋。丸の内はビジネス街ではあるものの、商業施設が増えました。

kitteの横にある広場。

道を挟んだところには、鳩バスの乗り場があります。

公演が終わり、東京駅丸の内南口に向かうところです。

ライトで照らされて、花の模様が浮かんでいました。「東京ミチテラス」という催し物が行われているようでした。

夜の駅舎

皇居へ続く、行啓通りもイルミナーションで飾られていました。

駅の広場


アンドレア・モティス&ジョアン・チャモロ クインテットライブ (12月26日 東京丸の内コットン・クラブ)

2017-12-29 21:03:09 | 演奏会・ライブ

スペインのアンドレア・モティス(vo,tp)については、「エモーショナル・ダンス」(Impulse)など数枚のアルバムを持っていて、実演を聴きたいと考えていたので、今回の来日の機会にコットンクラブへ聴きに行ってきました。

(メンバー)

Andrea Motis (vo,tp)
Joan Chamorro (b,sax)
Ignasi Terraza (p)
Josep Traver (g)
Esteve Pi (ds)

(曲 目)

曲目については、スタンダード中心でしたが、わかったものだけを記載します。アンコールを含めて公演時間は約70分です。

My One and Only Love
You'd Be So Nice To Come Home To
Jubilation (ジュニア・マンス)
He's Funny That Way
Senor Blues (ホレス・シルバー)
Honey Suckle Rose
他に、ボサノヴァナンバーや、アルバム「エモーショナル・ダンス」からの曲も演奏されました。

(感 想)

アンドレア・モティスの人気は高く、今クリスマスシーズンに、ブルーノート東京で3日間、コットン・クラブで2日間の計10公演が催されました。本日も見渡す限りのお客様で、満席に近く入っていました。彼女のキュートな歌とソフトなトランペットは、幅広い層にアピールしているようです。僕の隣に座った女性も、可愛いし、歌も楽しいと話をしていました。

モティスは、CDで聴いていたのと同じ編曲で歌っていましたが、歌とともにソフトな語り口のトランペットも楽しめました。チェット・ベイカーが思い浮かんでくるような「He's Funny That Way」やちょっと異国趣味が感じられる「Senor Blues」などが印象に残ります。

今回の伴奏陣はスペインを代表するミュージシャンですが、とりわけ、イグナシ・テラザ(p)を聴けたのは嬉しかった。スイングするソロプレイもよかったのですが、「Jubilation」では、オルガン(シンセサイザーかも)を弾いてグルーヴィーな気分を出していました。彼のCDを聴くと、アブストラクトな表現もしているので、演奏はこの公演向けですが、優れたピアニストの片鱗が窺えました。

また、Josep Traver (g)は、ボサノヴァなどをアコースティック・ギターでプレイをしていて、多分かなりな名手です。バンドのリーダーは、ジョアン・チャモロで、ベースの他テナー・サックスも吹いていました。

柔らかなヴォーカルとトランペットは、ジャズファン以外にもアピールするもので、彼女の人気は当分続くのではないでしょうか。出来れば小さなクラブで、スタンダードに加え、彼女のオリジナルももっと聴いてみたいものです。

【COTTON CLUB】

住所:東京都千代田区丸の内2-7-3 東京ビルTOKIA 2F
ホームページ:cottonclubjapan.co.jp

ビル入口のショーの案内

飲食のメニューは豊富で、ディナーのコースもあります。

ギネスビールとピザを注文。美味しいですが、量が多く、こればかりが原因ではないですが、太りました。

アンドレア・モティス(vo、tp)


BSスペシャルセクステット【近藤和彦、岡崎好朗、岡崎正典、片倉真由子、楠井五月、横山和明】ライブ(12月25日 東京都港区青山 BODY & SOUL)

2017-12-28 20:04:38 | 演奏会・ライブ
12月25日に「BODY & SOUL」で、BSスペシャルセクステットのライブを聴きました。このコンボは、お店のオーナーの関京子さんが聴きたくて組んだもので、メンバーが第一線で活躍している人ばかりです。期待しながら東京メトロ表参道駅からお店に向いました。
 
 
 
(メンバー)

近藤和彦(as,ss)
岡崎好朗(tp)
岡崎正典(ts)
片倉真由子(p)
楠井五月(b)
横山和明(ds)

小曽根 真(p) (飛び入りで、片倉真由子に代わり「Chick's Tune」で演奏)

(曲 目)

第1ステージ

O Tannen Baum(樅の木)〜Let It Snow
We Three Kings of Orient Are (われらはきたりぬ)
Chick’s Tune (チック・コリア)
Infant Eyes (ウェイン・ショーター)
E.T.A (ボビー・ワトソン)

第2ステージ

Tom Cat (リー・モーガン)
Sortie (カーティス・フラー)
Alter Ego (ジョン・ウィリアムズ)
Skylark (ホーギー・カーマイケル)
Minor’s Holiday (ケニー・ドーハム)

Body and Soul (ジョニー・グリーン) 【アンコール曲】

(感 想)

これぞモダンジャズという演奏を堪能しました。会場は満員で、拍手、喝采とも大きく、熱気が感じられました。当日は、オーナーの関さんの77歳の誕生日でもあって、「ハッピー・バースデイ」の演奏やケーキのプレゼントも行われました。さらに、ピアニストの小曽根真さんが、誕生日のお祝いにかけつけ、「Chick's Tune」に飛び入りで演奏をしてくれました。

このコンボのリーダーは、近藤和彦(as)さんで、選曲や編曲は彼が当たったようでした。クリスマスソングの「We Three Kings」を取り上げたり、ブルー・ミッチェル作の「Chick's Tune」では、ミッチェルの吹いたソロを3管のソリで再現する編曲を行っていました。岡崎正典(ts)がフューチャーされたバラード「Infant Eyes」、ボビー・ワトソンがジャズ・メッセンジャーズ在団時に書いた「E.T.A」とやや新しめの曲が前半続きました。

セカンドステージは、リー・モーガンのファンキーな「Tom Cat」から。この曲では、片倉真由子(p)のバッキング、ソロがかっこよく3管も好演。バラード「 Skylark」は、岡崎好朗(tp)の暖かな音色のソロが印象的。当夜のハイライトは、多分「Minors's Holiday」で、びしばしとソロがリレーされていく様は、すかっとして気持ちのよいものでした。

アンコール曲はバラードの「Body and Soul」でしたが、片倉の繊細なピアノでスタートし、近藤和彦(as)のアルトサックスが、とりわけ美しかった。特に後半は、僕好みの曲、演奏が続き、機会があればまた聴いてみたいグループです。

【BODY & SOUL】

住所:東京都港区南青山6-13-9 
電話: 03-5466-3348(午後5時以降)
ホームページ:bodyandsoul.co.jp

お店は地下一階です。

入口

カウンターに腰かけました。料理にも力を入れていて、僕が頼んだピザも美味しいものでした。


トリーシャ・オブライエン THEY SAY IT'S WONDERFUL

2017-12-27 20:04:24 | ヴォーカル(S~Z他)

JR東日本の新幹線車内用PR冊子「トランヴェール」の2017年12月号の特集は、『あったか鍋を訪ねて東北へ』というもので、福島「さくら鍋」、宮城「せり鍋」、山形「ひっぱりうどん」、岩手「どんこ鍋」、秋田「石焼鍋」、青森「八戸ブイヤベース」という6つの鍋を紹介しています。「せり鍋」や「八戸ブイヤベース」といった新しい鍋も出ていますが、全て美味しそうなワンダフルな鍋ばかりで、東北各地へ出かけたくなりました。Wonderfulなアルバムを。

TORISHA O'BRIEN (トリーシャ・オブライエン)
THEY SAY IT'S WONDERFUL (trishaobrien 2003年録音)

   

今年(2017年)、ヴォーカルアルバムについては、衝動買いをいくつもしました。好みに合わず積んであるだけのものもたくさんありますが、このトリーシャ(トリシャ)・オブライエンの第一作は、気に入ってよく聴いています。ジャズヴォーカルですが、ポピュラー系よりで、メロディを大事にする歌い方と、なんといっても、潤いを帯びた美しい声ときれいな発音に魅了されました。

自主製作盤で、伴奏は知らない名前が並びますが、曲ごとに適切な編曲、メンバーで臨んでいるようで、なかなかよいです。メンバーは、トリーシャ・オブライエン(vo)、Bob Fraser(g) Rock Wehrmann(p)、Dave Morgan(b) 、Mark Gonder(ds) 、Howie Smith(as,ts)、 Jack Schantz(tp,flh)、Gene Bertoncini(g,Dindiのみ)。彼女が主に活動をしているオハイオ州における録音です。

曲はスタンダードです。「Where or When」、「Crazy He Calls Me」、「 On the Street Where You Live」、「They Say It's Wonderful」、「Les Feuilles Mortes (Autumn Leaves)」、「Let's Fall In Love」、「I've Grown Accustomed to His Face」、「Am I Blue」、「Like a Lover」、「Loverman」、「Dindi」、「I Wish You Love」、「Bewitched, Bothered and Bewildered」、「But Beautiful」、「Guess Who I Saw Today」、「Falling In Love Again」、「Smile」の全17曲。主にフランス語で歌う「枯葉」をはじめ有名曲が並びました。

スタンダード曲を堪能できる一枚で、ライブハウスで実演を聴きたくなります。トリーシャ・オブライエンの上品な歌に加えて、そえぞれの曲の伴奏が的確です。ギターだけの伴奏で歌われる「I've Grown Accutomed to His Face」や「Smile」、フランス語が美しく響く「Autumn Leaves」、バラードでややブルームードの「Crazy He Calls Me」などミディアムテンポ以下のものが特に印象的です。アップテンポでベースだけの伴奏で出る「On The Street Where You Live」(君住む街で)も爽快な出来映えで、17曲も入っていますが最後まで飽きないアルバム。

【Trisha O'Brien ホームページ】

tirishaobrien.com

【JR東日本トランヴェール2017年12月号】

   

表紙

   

馬肉のすき焼といった感じでしょうか。

   

この「せり鍋」は、ここ数年の間にでてきたものだそうです。せりの産地が仙台の近くにあります。

   

芋煮は知っていましたが、「ひっぱりうどん」は初めてです。

   

三陸の味だそうです。

   

石を使って煮るようです。

   

新しい鍋です。