僕の友人には、煙草を吸う人が何人もいますが、この10月からの値上げでとうとうやめたという人が出てきました。小遣いへの影響だけでなく、健康を考えてとか、奥さんに言われたなどがやめた理由のようです。僕も学生時代に吸っていたことがあるのですが、当時のガールフレンドに「やめて!」ときつく言われて、すぐやめました(笑)。曲中の煙は、煙草のものではなく恋の炎ですが、「Smoke Gets in Your Eyes」を聴いてみました。
JO STAFFORD (ジョー・スタッフォード)
AUTUMN IN NEW YORK (Capitol 1955年録音)
「Smoke Gets In Your Eyes」(煙が目にしみる)は、オットー・ハーバーグ作詞、ジェローム・カーン作曲の1933年の歌で、ミュージカルの中で使用されましたが、1958年のプラターズ(コーラスグループ)による大ヒットで日本でも有名になりました。恋人が去っていった悲しみで泣いているのを、恋の炎の煙で目がしみていると強がってみせているという内容です。
大スタンダードだけに多くの人が歌っていますが、長い音符が目立つ曲でバラードだけに、ジョー・スタッフォードの息の長いフレージングが相応しい気がして、彼女の歌で聴いてみました。収録アルバムは「Autumn in New York」ですが、同作は「煙が目にしみる」より、タイトル曲の「ニューヨークの秋」でおなじみですね。
収録曲は、「Autumn in New York」、「Smoke Gets in Your Eyes」、「Haunted Heart」、「If I Loved You」、「In The Still of The Night」(夜の静けさに)、「Some Enchated Evening」(魅惑の宵)、「Just One Of Those Things」、「Almost Like Being in Love」(恋しているみたい)、「Make Believe」、「Through The Years」、「The Best Things in Life are Free」、「Sometimes I'm Happy」の12曲で、ミュージカル・ナンバーが並んでいます。
彼女のトランペット・ヴォイスといわれる、息の長いフレーズが生かされた曲がよいです。中でも「Autumn in New York」、「Smoke Gets in Your Eyes」、「Some Enchated Evening」は、いずれも好きな曲の好唱なので、惚れ惚れとします。本来は、ジャズというより、ポピュラーのヒット歌手と言った方が相応しいかもしれませんが、「In The Still of The Night」などにおけるリズムへの乗りを聴いていると、間口の広い歌い手だと感じ入ります。
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