折からの寒さと連日続いた忘年会のせいでしょうか、風邪をひいてしまいました。熱が出るなど症状がひどかったのですが、インフルエンザの予防接種は受けていたので、幸いそちらにはいかず、体調もなんとか戻ってきました。こういう時には、ヴォーカルに限ると、比較的新しい録音のものを取り出しました。アルバムのタイトルがFever(「発熱」という意味があります。)というのは偶然で、ペギー・リーに捧げられたアルバム。
CONNIE EVINGSON (コニー・エヴィンソン)
FEVER (Minehaha Music 1999年録音)
コニー・エヴィンソンは、遅いレコーディング・デヴューでしたが、昨今、日本でも知られるようになりました。僕は彼女を初めて聴いたときに、たいへん爽やかで音が安定していて気持ちがよく、いい歌手に出会ったと喜んだものです。このアルバムの日本盤ライナーでは、歌手の仲宗根かほるさんが、「トランペットのようで甘美でキュートな歌」であると賞賛し、ピッチの正確なことと、ダイナミクス(声の強弱)などの素晴らしさを挙げています。
スモール・コンボの伴奏で、メンバーのソロも入ります。コニー・エヴィンソン(vo)、サンフォード・ムーア(p)、テリー・バーンズ(b)、レーベン・リストロム(g)、フィル・ヘイ(ds)、ジョアン・グリフィス(g)、ナーザン・ノーマン(ds)、デイヴ・カー(ts、cl、fl)。デイヴ・カーが、テナー、クラリネットで効果的なソロを入れています。
曲は、ペギー・リーが歌ったものです。「I Love Being Here With You」、「Some Cats Know」、「I Wanna Be Loved」、「He's A Tramp」、「Black Coffee」、「It's A Good Day」、「Why Don't You Do Right」、「Fever」、「I Don't Know Enough About You」、「I'm Gonna Go Fishin'」、「Where Can I Go Without You?」、「Is That All There Is?」の12曲。もちろん、ペギーの歌と聴き比べもできます。
ジャズ・ヴォーカルを堪能できる作品です。コニー・エヴィンソンの声質は、明るめなので、ペギーのものと印象が異なるところがあり、エヴィンソンの個性ともなっています。「I Wanna Be Loved」、「Black Coffee」、「It's A Good Day」、「Why Don't You Do Right」、「Where Can I Go Without You?」といった歌に、新たに聴きたいヴァージョンが加わりました。曲がもともと好きなこともあるのですが、軽快でフレーズが気持ちいい「It's A Good Day」、バラード「Where Can I Go Without You?」あたりが、ことに気に入っています。
皆さん今年一年、拙ブログをご覧いただきありがとうございました。この記事が2012年(平成24年)の最終になります。来年も続けてまいりますので、引き続きご覧いただければ幸いです。それでは、よいお年を。
【雪の年末2012年飯田市内光景】
飯田市の単身赴任宅のベランダから南方向を撮ってみました。