先週の1月23日、24日と、盛岡市と仙台市に行ってきました。仙台市では、一番町や国分町といった繁華街も歩きましたが、飾り付けが華やかで、アーケードの天井からつるされている電飾がキラキラと輝いていました。それがなかなか美しかったので、エルヴィン・ジョーンズの「Illumination(イルミネーション)」というタイトルのアルバムを思い出しました。
ELVIN JONES (エルヴィン・ジョーンズ)
ILLUMINATION! (impulse! 1963年録音)
ジョン・コルトレーン・グループのメンバーは、それぞれリーダーとしてインパルスレーベルに録音を残しています。ドラムスのエルヴィン・ジョーンズとベースのジミー・ギャリソンの双頭グループによるこの録音は、3人のリード奏者を迎えたもので、もちろんコルトレーンからの影響が感じられますが、サウンドやフレーズが多彩で、面白いアルバムになりました。
メンバーは、エルヴィン・ジョーンズ(ds)、ソニー・シモンズ(as,English horn)、プリンス・ラシャ(cl,fl)、チャールズ・デイビス(bs)、マッコイ・タイナー(p)、ジミー・ギャリソン(b)。リードの3人を見ると、フリージャズで名前を聴く人もいて、ハードバップファンは手が出しにくいかもしれません。ところが、アンサンブルでは協調性もあり、ソロの方も、チャールズ・デイビスをはじめどっしりとしていて、エルヴィン=ギャリソンの音楽に相応しいものです。
曲は、メンバーのオリジナルです。プリンス・ラシャ作「Nuttin' Out Jones」、マッコイ・タイナー作「Oriental Flower」、チャールズ・デイビス作「Half and Half」と「Just Us Blues」、ソニー・シモンズ作「Aborigine Dance In Scotland」、ジミー・ギャリソン作「Gettin' On Way」。エルヴィン・ジョーンズを除いた5人が曲を提供しています。タイナーとシモンズのものは、東洋的だったり、スコットランド的だったりと、タイトルに相応しい響きがあって、当時のコルトレーン・グループの関心を反映しているのかもしれません。
カラフルなアンサンブルやフリー的なソロも入り、結構好きにやっている面白いアルバム。とりわけ、「Half and Half」や「Just Us Blues」というハードバップ寄りの2曲の自作におけるチャールズ・デイビス(bs)の充実ぶりが目立ちます。エルヴィン・ジョーンズ(ds)は「Aborigine Dance in Scotland」におけるロングソロをはじめ力強いドラミングを披露しています。シモンズ(as)のプレイは、当時の前衛のオ—ネット・コールマン的なところがありますが、いま聴くとこういったプレイも現代では普通になったという感慨を覚えます。
【仙台市内のイルミネーションなど街の光景】
仙台市の一番町。土曜日ということもあって、人出が多かったです。
レコード店「ジェー&ビー北目町店」に寄ってみました。
東北大学片平キャンパス。上記のレコード店はこの近くです。