安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

楠井五月&ウラジミール・シャフラノフ

2018-02-28 20:18:49 | ベース・ドラムス

この前お正月が来たと思ったら、2月は今日で終わりで、月日の流れるのは早いものです。2月のイベントは、バレンタインデイだったので、僕もいくつかチョコレートをいただきました。不二家ルックチョコレートという庶民的なものもよかったのですが、いただいた定番品はゴディバの贈答用のもののようでした。いただくのは嬉しいのですが、お返しを何にしたらいいか考え始めたところです。ピアノとベースの受け応えが多いアルバム。

楠井五月 (くすいさつき)
楠井五月&ウラジミール・シャフラノフ (Roving Sprits 2016年録音)

   

昨年末に南青山のジャズクラブ「Body & Soul」で、近藤和彦(as)がリーダーのBSスペシャルセクステットの演奏を聴きましたが、その中でベースを担当していたのが楠井五月(くすいさつき)で、なかなか躍動感に溢れたよい演奏でした。そこで、アルバムを探したところ、昨年(2017年)出されたウラジミール・シャフラノフ(p)とのデュオアルバムがあったので入手しました。

ベーシストの楠井五月は、1985年北海道旭川市出身、学生時代からプロとして活動を始め、2011年に辛島文雄トリオに加入、その後、岡崎好朗(Tp)や谷口英治(Cl))、松島啓之(Tp)のバンドや多数のセッションで活躍中。ウラジミール・シャフラノフ(p)とは2009年に初めてプレイし、その後も彼のジャパン・ツァーでベーシストを勤めています。これは、シャフラノフの来日時の空いた日程をとらえ、ジャズクラブ「Body & Soul」で収録されたもの。ライブではありません。

曲は、「All The Things You Are」、「The Star-Crossed Lovers」、「Blues For Amos」、「Our Love is Here to Stay」、「Django」、「Afternoon in Paris」、「I Get A Kick Out of You」、「Three in One」、「Frankie and Johnny」、「Oblivion」、「Close Enough for Love」の11曲。ほとんどスタンダードですが、サム・ジョーンズ(b)作の「Blues fro Amos」、サド・ジョーンズ(tp)作の「Three in One」、バド・パウエル(p)作の「Oblivion」といったジャズオリジナルが含まれています。

「Blues for Amos」や「Frankie and Johnny」というベース向きの曲が選ばれていて、ベース奏者のリーダー作らしい選曲です。シャフラノフが楠井を広く紹介するといった意味もあって、楠井(b)のソロの出番をかなり設けていて、「Our Love is Here to Stay」ではベースがテーマを弾いています。初めから華麗なアルペジオが聴ける「All The Things You Are」やテーマをユニゾンで弾いて迫力が出ている「Three in One」、両手をフルに用いてメロディを浮き彫りにしている「Close Enough for Love」などシャフラノフ(p)は好演しています。

 【いただいたバレンタインデイのチョコレート】

GODIVAの袋も用意され、これがあることも贈答用には大事です。

美麗な箱入りです。

ベルギーのチョコレートとして、日本ではよく知られています。特にバレンタインデイが商業的に活用されるようになってから、特にそうなったのだろうと思います。

形、味ともによいものでした。いただいたことに感謝。

こちらは、そのへんで買ってきた義理チョコですが、まあ、嬉しいものです。誰でも知っているルックチョコレートで、これはこれで美味しい。

四つのイチゴの味が楽しめます。確かに少しづつ違っていました。いただいたことに感謝。


田淵行男作品展『高山蝶 美しいナイン』を観てきました。(安曇野市 田淵行男記念館)

2018-02-27 20:01:09 | お出かけ・その他

安曇野市豊科南穂高にある田淵行男記念館は、登山や蝶の好きな方が訪れる場所で、僕も2~3回入ったことがあります。今回、高山蝶の作品展を行っているというので、久しぶりに出かけました。今年の夏は、北アルプス方面にも登りたいと考えているので、そこで目にすることができる蝶の勉強にもなりそうです。

田淵行男さんは、1905年に鳥取県に生まれ、1945年(昭和20年)に現在の安曇野市穂高に疎開で移り住み、高山蝶の生態研究や山岳写真を撮影するなど活動しました。1989年に死去しましたが、その翌年にはこの記念館が開館されました。『美しいナイン』と田淵さん自身が命名した9つの高山蝶の写真、細密画などを生態も含めて興味深く観ました。

わかりやすい場所にあります。安曇野観光で訪れてもよさそうです。

建物外観。建物の横にはわさび田があります。

入ったところにある、販売コーナー。写真集やキーホルダー、細密画の複製などを買うことができます。

蝶の細密画

 

   

今回の作品展のパンフレット。

「美しいナイン」とは、次の9つの高山蝶のことを指しています。

タカネヒカゲ、ミヤマモンキチョウ、ミヤマシロチョウ、コヒオドシ、ベニヒカゲ、タカネキマダラセセリ、クモマベニヒカゲ、オオイチモンジ、クモマツマキチョウ

展示内部ですが、雰囲気だけ。田淵行男が使った登山用具やカメラなども展示されています。

記念館の三つ折りの案内パンフレットにある収蔵品の紹介

下の階になりますが、休憩、勉強コーナー。そこからは、わさび田を見ることができます。

【田淵行男記念館】

住所:長野県安曇野市豊科南穂高5078-2
電話:0263-72-9964
ホームページ:田淵行男記念館 (安曇野文化財団のホームページです)

【ショップで購入した本「田淵行男が愛した安曇野」】

   

表紙。著者は田淵行男(写真・文)。発行は安曇野文化財団。白黒の写真がたくさん掲載されています。

鹿島槍ヶ岳北壁(カクネ里)/遠見尾根より 1964年。氷河であることが判明したカクネ里ですが、田淵さんは撮っていました。

   

一家で稲刈り/穂高牧 1960年代。山岳写真が多いですが、里の写真もあります。懐かしい光景で、僕の子供のころを思い出しました。


オーギュスタン・デュメイ指揮 群馬交響楽団演奏会 (2月24日 群馬県高崎市)

2018-02-26 20:04:51 | 演奏会・ライブ

群馬交響楽団の第535回定期演奏会に、指揮・ヴァイオリンのオーギュスタン・デュメイが登場し、演奏する曲目もショーソンやラヴェルのものなど興味深いものばかりだったので、高崎市の群馬音楽センターまで聴きに行ってきました。

   

(出 演)

指揮・ヴァイオリン:オーギュスタン・デュメイ
管弦楽:群馬交響楽団

(曲 目)

チャイコフスキー / 憂鬱なセレナード 作品26
ショーソン / 詩曲 作品25
ラヴェル / ツィガーヌ
ベートーヴェン  / 交響曲第4番 変ロ長調 作品60

ビゼー / 「アルルの女」組曲から第3曲「アダージェット」(アンコール)

(感 想)

前半は小編成で、オーギュスタン・デュメイがヴァイオリンを弾きながら指揮をするという、親密感が感じられるステージでした。ショーソンとラヴェルの曲は、本来大きな編成のオーケストラの伴奏ですが、デヴィッド・ワルターという人の編曲によりチャイコフスキーのセレナードとほぼ同じ小編成の伴奏になっていました。原曲の編成だと独奏ヴァイオリンの音がフォルテでは聴こえなくなってしまうので、この編曲版が用いられたようですが、かなり珍しいようです。

デュメイを観るのはもちろん初めてですが、背が高く大きな人で、ヴァイオリンが小さく可愛らしく見えました。独奏ではラヴェルの「ツィガーヌ」における左手によるピチカートやすごい重音など超絶技巧を苦も無く用いていて、スリリングでした。本来ピアノのパートはハープが担当し、そういう意味でも面白い音が聴け、ラヴェルの曲想も豊かなものなので、この曲は素晴らしかった。

休憩を挟んで後半は、ベートーヴェンの交響曲第4番。実は、僕はベートーヴェンの交響曲では柔らかく聴こえる偶数番のものを好んでいるので、今日の選曲はありがたかった。特に、第1楽章のアダージョと第2楽章のアダージェットは優美といいたくなる演奏で、第2楽章におけるクラリネットソロやホルンの演奏も決まっていました。デュメイは、後半は指揮棒を持っての指揮でした。

アンコールのビゼーのアルルの女からの「アダージェット」も落ち着いた細やかな弦楽合奏が聴けて、今日の締めに相応しいものでした。現在、デュメイは関西フィルハーモニーの音楽監督を務めているので、日本でも彼の知名度は高いと思います。僕は、昔購入した、デュメイの独奏による協奏曲などのCDを持っているので、本人の演奏を聴けて嬉しく、満足した気分で帰途につきました。


スタンリー・タレンタイン JUBILEE SHOUT

2018-02-25 10:01:39 | テナー・サックス

長野市の自宅の屋根の改修工事を行いました。台所などの設備の更新や外壁の改修は数年前に行いましたが、建築後25年ほどになる自宅の屋根は手つかずだったものです。前の屋根の上に、新しい屋根材を被せる重ね葺きという工法で行ったので工期は短くて澄みました。本来春になってからと思ったのですが、冬でも大丈夫だということで実施しました。また、この時期は足場半額キャンペーンが適用になり、いくらか安く上がりました。本来は、録音後すぐに発売される予定だったアルバム。

STANLEY TURRENTINE (スタンリー・タレンタイン)
JUBILEE SHOUT (BLUE NOTE 1962年録音)

   

僕は、その時の関心や気分でアットランダムにCDやレコードを聴いていますが、このところ、いわゆる黒っぽいアーシーなスタイルの演奏を聴いていなかったので、スタンリー・タレンタイン(ts)のアルバムを取り出しました。この「Jubilee Shout」は、1962年10月に録音され63年のカタログに載ったものの発売されず、1978年になって初めて米国で2枚組として発売されたものです。これは日本のキングから同年出されたレコードで、ジャケットが気に入っています。

メンバーは、スタンリー・タレンタイン(ts)、トミー・タレンタイン(tp)、ケニー・バレル(g)、ソニー・クラーク(p)、ブッチ・ウォーレン(b)、アル・ヘアウッド(ds)。名前を見ただけで、音が聴こえてきそうなメンバーです。ピアノのソニー・クラークについては、亡くなる3か月前のこの録音が生涯最後のものになります。麻薬で体がボロボロになっていたはずですが、録音からはそういう気配は伝わってきません。

曲は、スタンリー・タレンタインの自作の「Jubilee Shout」、「You Said It」、「Brother Tom」、「Cotton Walk」に、スタンダード曲のクルト・ワイル作「My Ship」の全5曲。CDでは追加があります。タレンタインのオリジナルが多いですが、それぞれファンキーで楽しい曲想をもった、こういったセッション向きの曲です。

全体に若干微温的なアルバムですが、なんといっても「My Ship」が好きで、スタンリー・タレンタイン(ts)が、ソニー・クラーク(p)の伴奏を受けながらほとんどストレートにメロディを吹き、豊かな情感を表出しています。「You Said It」では、二管のハーモニーが聴け、バレル(g)やトミー・タレンタイン(tp)のソロが入り、ハードバップらしい躍動感が楽しい。ややテンポの速い「Brother Tom」では、クラーク(p)がシングルトーンによる端正なソロをとり、ルーズな乗りの「Cotton Walk」では、タレンタイン(ts)やバレル(g)のブルージーなソロがたまりません。

【屋根の重ね葺き工事(自宅のリフォーム)】

足場を組んでやるのですが、冬なので最初は屋根の雪下ろしからでした。幸い、どんどん降らずにいてくれてよかった。

この階段は結構急です。屋根を葺いたのは、ほとんど一人の職人さんでした。

北側方向から撮影。

屋根の完成形が見えていますが、薄く雪が積もっているのを見ていると、工事は本来春以降やるべきだと思った次第です。まあ、全体としてはよさそうな出来でした。

屋根工事におまけで、ドアホーン(実際には道路に面しています)を変えました。新しいカメラがついているので、外の様子がわかりやすくなりました。

完成


ブレ・ノワール (ガレット・フランス郷土料理 安曇野市穂高有明)

2018-02-23 20:30:41 | グルメ

ブレ・ノワールは、安曇野市には珍しいガレットのお店です。先日、初めて入りましたが、清々としたお店のたたずまいがよく、食事だけでなく休憩にも適していそうでした。昼時だったのですが、3組のお客様がいて、そこそこ賑やかでした。お店に併設して「ギャラリーレクラン」があって、アルフォンス・ミシャ展と地元の方の写真展が開かれていました

ガレットは、そば粉のクレープという感じですが、乗せるものでいろいろな種類がありました。また、デザートのガレットの種類が多くて、いろいろ楽しめそうです。安曇野観光の際の休憩にもよさそうなお店です。

山麓線からちょっと上がったところですが、わかりやすい。

外観。全体として大きな建物です。

玄関

玄関を入ったところ。レストランというより美術館といった趣です。普通使うのは左手の部屋になります。

左にテーブルがあるのですが、満席なので、写真は控えました。

シードルやビールなどお酒もあります。奥は厨房です。

ふっと見たらたてかけてあったフランス関係の本。ボリス・ヴィアンの「サン・ジェルマン・デ・プレ入門」という本が面白そう。

セットで頼みました。温かいスープ。

食事のガレット。ジャガイモ、ハム、トマト、きのこ、チーズがのっていました。

こちらはデザートの「バターとシナモン」のガレット。甘いもの好きな僕にぴったりでした(笑)。これはセットとは別に頼みました。

珈琲は濃いめです。食事の量など、女性向けには十分そうです。

一階と二階にギャラリーがあります。これは一階の展示です。

ミュシャの絵は、こちらのご主人が好きで集めているようです。額付きで、購入することもできます。

これがミュシャの代表的なものでしょうか。「夜のやすらぎ」という題でした。

【Ble Noir(ブレ・ノワール)】

住所:長野県安曇野市穂高有明7686−1
電話: 0263-31-6969
ホームページ:blenoir.muse