TUTAYAのお薦めの棚にあった映画「パリは燃えているか」を借りてきて見ました。第2次世界大戦中の占領下のパリで、レジスタンス運動の様子とパリ解放、並行して「パリを燃やせ」というドイツからの指令をパリ駐在のドイツ軍指令官が実行に移さなかった経緯を描いたドキドキものの映画でした。史実に基づいているようですが、パリの街がその時の破壊を免れて現在の姿があることがわかる映画でした。ヨーロッパ中のミュージシャンが出演したライブ盤。
THE EUROPEAN ALL STARS 1961 (Sonorama 1961年録音)
12か国のミュージシャンがベルリンに集まって開催された演奏会の記録です。こういうメンバーが集えるのもヨーロッパが地理的にも歴史的にも一体感があるからでしょうか。元々は、テレフンケンレーベルからのリリースですが、Sonoramaレーベルが再発してくれたCDです。Monica Zetterlund(モニカ・ゼタールンド)がバス・ガイドさながらに出迎えをしている構図のジャケットはユーモラスで面白い。
曲によって楽器の編成が変わりますが、主な出演者を記します。ダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)、アルバート・マンゲルスドルフ(tb)、アルネ・ドムネラス(as)、ハンス・コラー(ts)、ロニー・ロス(bs)、テテ・モントリュー(p)、マーシャル・ソラール(p)、フランコ・チェリ(g)、ファッツ・サディ(vib)、モニカ・ゼタールンド(vo)といった各国を代表するミュージシャンが顔を揃えています。
曲は、チャールス・ミンガス作で12人のコンボによる「Haitina' Fightsong」、ドムネラス(as)をフューチャーした「Gone With The Winds」、サディ(vib)をフューチャーした「Hittin' The Blues」、モントリュー(p)をフューチャーした「Blue Monk」、大型コンボによる「Avertissez-moi」、ゼタールンドのヴォーカルをフューチャーした「Am I Blue」、大型コンボによる「That Old Devil Love」、ドムネラス(as)やコラー(ts)をフューチャーした「3+3」、大型コンボによる「High Notes」という9曲です。
ヨーロッパ各国のミュージシャンが一堂に会した記録として興味深いアルバム。いろいろな編成ですが、傑出しているのは、テテ・モントリュー(p)がトリオで演奏した「Blue Monk」で、少しモンクの曲らしくないのですが華麗。アルネ・ドムネラス(as)も「Gone With Wind」等でソロをとっていて目立ちます。モニカ・ゼタールンドが「Am I Blue」でフューチャーされているので、ヴォーカルファンは、ジャケットといい歌といい持っていてもいいかもしれません。
【パリは燃えているか】
1966年公開。ルネ・クレマン監督。カーク・ダグラス、グレン・フォード、ジャン・ポール・ベルモンド、アラン・ドロンらが出演。